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マダム・フローレンス! 夢見るふたり (2016)

FLORENCE FOSTER JENKINS

監督
スティーヴン・フリアーズ
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3.39 / 評価:1063件

洋風「寝床」

  • shiokara_bomber さん
  • 2019年10月20日 21時06分
  • 閲覧数 548
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

談志曰く「落語は業の肯定である」と。
ダメな人間でもいい。それをひっくるめて人間。業を背負ってどう生きるのか?
古典落語の演目に「寝床」という演目があります。大商屋の旦那が浄瑠璃にハマって、奉公人や長屋に住む住人たちがそれを死ぬ思いで聴かされる…という落語。

さて、今作。
これをどう観るか?単なる滑稽話として嗤うか?モチロンそんな切り口もある。悲劇のヒロインとして同情して観る…そんな観方をする人もいるかも知れない。
実在の人物を描いたドラマであり、実際のマダムフローレンスの逸話を拾って劇作している。

私は序盤はコメディとして観始めた。しかし、後半になるにしたがって何だか涙がこぼれて来た。悲劇としてではない。

彼女が戦場で戦う兵士たちのニュースを聞き、自分にも国のために何か出来ることはないのか?を本気で(彼女なりに)考えた結果が、カーネギーホールでのコンサート上演という、常人には思いもつかないし、まさかやろうともしないことがたまたま出来てしまう立場の人間であることに。
そして彼女は(彼女なりに)大真面目であることに。

ミセスフローレンスがまったくの善人であるなどとは思わない。彼女にだって自分のエゴはあったろう。でも、それ以上に自分の好きな「音楽」で、戦場で戦う兵士たちと共に戦いたい、と思ったのも事実なのだろう。
よく言えば「純真無垢」、悪く言えば「突き抜けたバカ」である。

エンドロールで劇中でも触れられていたホンモノの彼女の歌声が流れる。
・・・当然ヘタである。
が、どーだろう?普通のご家庭、親戚たちの集まりなどで、カラオケに興じる自分の母親や叔母、祖母などの歌う歌声に聞こえて来ないだろうか?
愛らしい、邪心などない、必死で歌う彼女たちの声に聞こえて来ないだろうか?少なくとも私にはそんな微笑ましい歌に聞こえて、決して不愉快な歌声とは響かないし、音楽への冒涜などとは思わない。彼女は(彼女なりに)心から音楽に憧れ、愛して接していたのだ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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