ここから本文です

マダム・フローレンス! 夢見るふたり (2016)

FLORENCE FOSTER JENKINS

監督
スティーヴン・フリアーズ
  • みたいムービー 251
  • みたログ 1,536

3.38 / 評価:1117件

点数のつけようがない歌だが・・・

  • kam***** さん
  • 2020年9月22日 21時43分
  • 閲覧数 688
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

メリルちゃんのお歌に驚いた。ヘタクソだが、笑える。こんな風に歌うのは、実はすごく難しいのだ。

メリルちゃん演じるマダム・フローレンスには、何が何でも歌わなきゃならない理由があるのだが、ネタばらしになるから、ここには書けない。「この映画全体に関わるシリアスな理由だったのだ」と、もったいを付けておこう。

この映画の設定では、マダム・フローレンスは「困ったちゃんだけど、無邪気で、そしてひどくモロい所もあって、思わず守ってあげたくなる人」である。
ヒュー・グラント演じるダンナが、なんであんなにムキになってカミサンをかばおうとするのか、見てると段々分かってくる仕掛けになってる。

演出も良い。美術や音楽の趣味も良いが、それより何より、キャスティングで勝った映画だな。メリルちゃんとヒュー・グラントでなかったら、消化不良を起こしてたよ。

この映画を見終わった後、YouTubeの音源と、英語のドキュメンタリー番組もチェックしてみました。
以下は「リアル」フローレンスに対する感想となります。

「リアル」フローレンス節、確かにコレ、ハマると癖になるぞ。
とにかく思い切りが良い。みごとなまでの負けっぷりなのだ。チャートやセールスを気にしながら歌うプロには、絶対こうは歌えない。
かく言う私も、点数カラオケの平均点や順位なんかコセコセ気にせず、こんな風に気持ち良く歌ってみたいもんだと思った。

「リアル」フローレンスは、客や批評家にコケにされて、いちいちヘコむような人ではなかったらしい。自分がどう見られているかは承知の上だったのだ。

「どうせ私なんか」と引っ込んだりしない。こうと決めたらアグレッシブに攻める。攻め続ける。
そして、なおかつ大金持ち!
ここら辺が、「リアル」フローレンスがアメリカン・アイコンになれた理由みたいだ、もしかしたら。

話は変わるが、この感想サイトが賛否両論で荒れまくってるのは、このトリッキーな映画に、いかにもふさわしいな。

【追記】
本筋とは、あまり関係ないのですが、言い足りなかったことを書き足します。

実業家の妻、アグネス・スターク(配役;ニーナ・アリアンダ)も、気になる存在です。ただ者とは思えない女なのですが、彼女も実在人物なんでしょうか?

この映画の舞台はニューヨークの社交界。偽善と社交辞令がニセ札みたいに通用している世界です。

ヒュー・グラント演じるダンナは元俳優。自由気ままな生活の味を知っているので、社交界の水には馴染み切れない。
妻(マダム・フローレンス)の目の届かない所で、悪友たちとの付き合いをコッソリ続けています。

まあ、「偽善の重箱がさね」と言われても仕方ありませんな。
隠れ家に乗り込んで来た妻に向かって、このダンナが「今、ジェーン・オースティンを読んでたよ」なんて、ゴマカしたのには、吹き出してしまいました。ここでジェーン・オースティンかよ。

アグネス・スタークに話を戻します。
彼女もおハイソな世界では居心地が悪いみたいです。ダンナ持ちなのに、徹夜の乱痴気騒ぎから、堂々の朝帰り。半裸体のまま、平然と酔っぱらいの介抱をしてましたから、こういう場数は踏んでる女なんだと分かります。

彼女はマダム・フローレンスの歌を「我慢して聴く」なんてことはしません。おかしいと思ったら、床に転げ回って笑う。

海兵隊員がギャーギャー騒いでるカーネギー・ホールで、ダンナの実業家に「お尻ふったりするなよ」と注意されたら、逆らって、わざとそうする。
彼女の孤独感が伝わって来るシーンです。

さて、カーネギー・ホールのコンサートは、海兵隊員たちのヤジのせいで崩壊寸前になります。
その時、大声を上げて男たちを叱ったのが、このアグネス・スタークです。おハイソな人たちは、黙ってオロオロしていることしかできませんでした。つまり、荒くれ男たちを制し得るのは、荒くれ女のみと言うことだったんです。

社交界のはぐれ者であるアグネス・スタークが、同じはぐれ者のヒュー・グラント・ダンナと、人脈的につながっていたのは分かる。

だが、荒くれ女の彼女が、社交界の申し子とも言えるマダム・フローレンスに心を寄せるようになったのは、なぜなのか?

無い物ねだりと分かってはいますが、そこら辺のエピソードも、映画の中に盛り込んでくれると、うれしかったなあ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 笑える
  • 楽しい
  • ゴージャス
  • ロマンチック
  • 知的
  • セクシー
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ