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メッセージ (2016)

ARRIVAL

監督
ドゥニ・ヴィルヌーヴ
  • みたいムービー 1,040
  • みたログ 6,511

3.57 / 評価:5,344件

「なるほどね」系SF

  • sqo***** さん
  • 2019年12月11日 0時29分
  • 閲覧数 649
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

何年か前に話題になったSF。
 みてみた感じ、なるほど、話題になる理由がわかる。
 「回想」が実は「未来の記憶」だった、ってのがミソなわけなのだが、要は「それだけ」の映画なのだ。一応、宇宙人の文字の円環構造や、回想の節々でなんとなくにおわせる部分があったりで、物語中盤で真相が明かされ始めるときには「はー、なるほど」と一瞬思ったのだが、現実とかなりかけ離れた時空軸なので、疑問が湧きはじめ、別の方向で考え込んでしまい、あまり物語に集中できなくなる。確か主人公の女性が世界を平和に導くストーリーなんだけど、「円環構造がきっちり成立しているのか」という疑念がどうしても先行してしまう。

 まず、映画の序盤で子供が死ぬ回想がある。これも「未来の記憶」であることが後ほどわかるのだが、鑑賞者は「主人公と同じことをみている」という前提があり、まだ宇宙人たちに接触していない主人公はこの回想をみれるはずがないため、ここでひとつナラティブ上の大きな欠陥が生み出されているように思えてならない。つまり、最初の回想は主人公の動向とは関係なく「円環構造」で観客を驚かせるための「トリック」であり、ご都合的に挿入されたシークエンスなのだ。
 その他、細かい場面だと「未来の記憶」の中で「未来が見える母親が、娘の亡くなることを夫に教え、夫がその事実を受け入れきれなかったために離婚した」という一場面があるのだが、「そのこと自体」を認識した時点で「夫に娘が亡くなることを教えない」とすれば良いのでは? という考えがわき起こり、思考問題化してしまった。要は「夫が『未来の記憶』で映されてたらネタバレになる」ための対応策なんだろうけど……まあ、「結局はSFだから」ということにはなるのだが。

 以上、「円環構造」に全てを捧げたような映画だった。メッセージ性はかなり薄いので、タイトルが「メッセージ」なのは多少気になるところ(原題のArrivalを直訳すると「到着」で、結構意味が違ってくる)。
 ただ、この新しい時空軸を力技でやってのけたことには感服したし、インテリジェント風な雑学豊富なセリフ回しも聞いてて楽しかったので星3つ。

詳細評価

物語
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音楽

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