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LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門
2017年2月4日公開

LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門

PG12542017年2月4日公開

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5.0

ネタバレ1stルパンからの別ルート

1stルパン前半部のハードボイルド路線がもしも受け入れられていたら、そのルートで「vs複製人間」へと結びつくのがこのLUPIN THE IIIRDシリーズかもしれません。時代設定といい、どこかあの頃の空気感があります。 それは前作「次元大介の墓標」で次元が「ルパンⅢ世、謎解きはいい。」と、どこか距離感のある接し方をしていたことにも表れています。ルパンは「一介の泥棒」であり、次元は「一介のガンマン」で、組んでみて気が合ったからつるみ始めただけ。同様に石川五ェ門も「一介の用心棒」でいいのです。そもそも、ルパンの命を狙ううちに互いを認め合って時に協力しているだけです。 今回も(前後の作品からみておそらくはマモーが絡んだ)殺し屋製造機関が「ルパンを殺すために」差し向けた、かつて死んだはずの傭兵「ホーク」とたまたま対峙し、完膚なきまでに叩きのめされた五ェ門の個人的リベンジであり、決してルパンたちを救うために戦っているのではありません。ですから、その修行の過程で切らざるを得なかったヤクザのために祈り、決闘に水を差さなかったルパンへの恩返しで銭形を食い止めているわけです。 それにしても、栗田貫一氏のルパン。このハードな世界観にピッタリの冷たく硬質な声調でグッときます。長らく、山田康雄氏のルパンを懐かしんできましたが、このシリーズのおかげで新しい感動に出会えました。 2ndシリーズからの明るい路線が好みの方の中には、このシリーズに違和感がある人もいるでしょう。そして名作「カリオストロの城」は間違いなく1stルパンの後半部の継承だと思います。ですが、宮崎監督も言うように「カリ城は中年になって丸くなった」ルパンを描いているのです。 1stルパン前半部の雰囲気を醸し出しているのは、このシリーズだと思います。

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