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こころに剣士を (2015)

MIEKKAILIJA/THE FENCER

監督
クラウス・ハロ
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3.99 / 評価:205件

心だけは屈しない

  • 一人旅 さん
  • 2019年8月27日 22時07分
  • 閲覧数 472
  • 役立ち度 6
    • 総合評価
    • ★★★★★

クラウス・ハロ監督作。

1950年代のエストニアを舞台に、フェンシング部を開いた中学教師と教え子達の関わりを描いたドラマ。

フィンランド出身のクラウス・ハロ監督がエストニアの実在のフェンシング選手:エンデル・ネリスの実話を基に描いた作品で、ソ連の共産圏に組み込まれたエストニアを舞台にした人間ドラマの傑作となっています。

二次大戦終結後、ソ連の共産圏の一部となった1950年代初頭のエストニアを舞台にして、戦時中ドイツ軍にいたことから秘密警察に追われる身となった主人公:エンデル・ネリスが、赴任したエストニアの田舎町の中学校でフェンシング部を開くが、主人公の行動に反発心を抱いた一部の人間が彼の隠された経歴を調べ始めて―というストーリーで、フェンシングを通じて心の鍛錬を重ねていく教え子達と主人公の交流を、人々を不安と恐怖に陥れた共産主義の暗黒の時代を背景にして描いています。

教師と教え子がフェンシングを通じて心を通わせていく“スポーツ映画”であると同時に50年代エストニアの世相を色濃く反映させた作劇が出色で、スターリン主導による共産主義の脅威が主人公らの元に少しずつ忍び寄っていく様子に、子供達が夢中になって剣を交える無垢な風景とは相反する、“大人の悪意と不穏な気配”が印象に残る作品となっています。

人権を蹂躙する共産主義の横暴に対して、フェンシングというフェアなスポーツを通じて磨いた“心の強さと勇気”が毅然と立ち向かっていく様子には『つながれたヒバリ』(69)にも似た“人間の在るべき姿”が象徴されています。反体制と認められた人間を容赦なく弾圧する共産主義の脅威を前に、主人公が身をもって子供達に伝える“屈しない心”に心揺さぶられる傑作で、暗黒の時代でも心に勇気を抱いて生きることの大切さを教えてくれます。

詳細評価

物語
配役
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映像
音楽

イメージワード

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