ダーティ・グランパ (2016)

皆さんのレビューにある通りとにかく下品です。
普通にデニーロが茶目っ気あるおじーちゃん役のコメディだろうと軽い気持ちで見始めたらあなた！
しょっぱなからポルノビデオ見ながらオ○ニーするデニーロが目に飛び込んできて飲んでたコーヒー吹きました…。
そこでこれは生ぬるいコメディではないぞ…見る側も気合い入れてかからないと怪我するやつだわ…とコーヒー拭きながら気持ち新たに向き合う覚悟を決めて鑑賞しました。

真面目すぎる孫のジェイソンを連れ出して人生は一度切り、好きな事（弁護士じゃなく写真）をしろ、好きな女（メレディスじゃなくシャディア）と結婚しろ、親の敷いたレールになんて乗るんじゃない、というような教え（？）を伝えていくデニーロ演じるディックおじいちゃん。
どスケベ過ぎて最初は抵抗あったデニーロ発する放送禁止用語にももう途中から慣れてきます笑

馬鹿みたいな事ばかり言ったりやったりして孫のジェイソンを振り回しますがそこにはちゃあんと意味があった、というお話しです。
妻が最期に言った「好きに生きて」と言う言葉を実行しようとするディック。
若いおねーちゃんと1発やりたいんですよ、ええもう仕方ないです、やりたいんだもん。
いいじゃないですか、こんなおじーちゃんが一人くらい居ても（いや実際にはたっくさん居るはず）。
奥さんの最期を看取るまでは愛のある素敵な夫婦で何十年生きてきたんですから。私が奥さん側だったとしても死ぬ時そう言いますよ、「若いおねーちゃんとやっていいよ、若返って長生きしてね」って言いますよ！
そしてオ○ニー孫に見られたってなんとも思わない、ナンパ当然、なめ回すような目で女性のお尻や胸元を見る、挙句小学生クオリティのカンチョーー！！です。

感服。
何がすごいって、デニーロがこの映画出演を受けることが、です。
個人的にデニーロとアル・パチーノ、甲乙つけがたい勢いでもうとにかくすごく、めちゃくちゃ好きなんですが、ほんとーうに少ーーしだけ！好き度で言ったらデニーロが私の中で上なんですね、それはなんでなのかと考えるに、こういった一般的に「しょーもな」「下品で見てられない」「中身ないじゃん」「キャスト（特に主演二人）の無駄遣い」なんて言われてしまう作品にも全く区別差別なく出演して私達を楽しませてくれるからなんですよ。
カジノのデニーロも、ゴッドファーザーのデニーロもいいんです、渋くてカッコイイのは知ってるしそういうデニーロも大好きなんです、でもたまにそんなイメージのデニーロが全力でカンチョー！！とか、クソ真面目に「あのねーちゃんと1発やりたいの！！！それまで嘘はバラさないで！！」って言っちゃうデニーロだって見たいんです！
そしてそのギャップに何も考えずに笑いたい。
きっとそういうファンがいる事をわかってるからデニーロはこういった作品にも出演してくれるんだと思うのです。

くだらなくていいんです。
下品？OKOK。
だってフランス料理のお店に入ってハンバーガー出てきたわけじゃないですもん。
初めからハンバーガーの気分だから進んでファーストフードのお店入ったんですもん。
フランス料理が食べたい人はジャンル違いですから酷評につながると思います。
ハンバーガーな気分な日に是非見てみてください。
難しく考えなくても楽しめる、ぶっとんだデニーロに会えますよ。
ラストはジェイソンとシャディアのbabyかと思わせてそっちかーーい！！っていうオチもお馬鹿を貫いてくれてgoodでした笑
またお馬鹿映画に出演するデニーロを楽しみに待ちたいと思います。