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美女と野獣 (2017)

BEAUTY AND THE BEAST

監督
ビル・コンドン
  • みたいムービー 2,420
  • みたログ 1.5万

4.15 / 評価:11,737件

アニメはアニメのままで

  • ukt***** さん
  • 2019年10月8日 0時19分
  • 閲覧数 590
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

最近のディズニーは実写化に力を注いでいるけど、アニメーションならではの世界観や表現力が損なわれている気がする。
アニメからCGになって、アナ雪が日本でヒットしたように美女と野獣も持て囃されたけど、正直アニメ版の方が作品として完成している。日本のヒットの仕方はミーハー。誰か(電通)が「すごく良かった!感動作!全米で大ヒット!」って言ったら思考停止の右倣え。アナ雪よりラプンツェルの方がディズニーらしいディズニーだったと思うけどね。閑話休題、レビューします。

気になる点
・野獣化してから何年?
魔法にかけられて長い年月を孤独で過ごしていて、いよいよ希望が潰えるかという時にベルと出会い…のはずが、ポット夫人の旦那が普通に生きてて見た目の年の差もさほどない。ということは10年〜20年くらい?忘れられてたからって、短すぎない?
100年の孤独の末に村娘を愛すなら兎も角、これじゃあ重みが半減では。

・野獣ってなに?
上述に関連して、野獣が王子だとしたら、あの城は王子の領地に立っていて王城ではない?実は王城でした、とすると忘れられていた間の国王や貴族院や軍隊は?ってなりますよね。王城近くにある王子用の城として、モーリスが結構気軽にパリに時計を売りに行ける距離なら、忘れられていたとしても現国王は王城で挙式させますよね、こんな時の人状態の王子なら。
庶民には王子って言われるけど実際は貴族で、たとえば辺境伯クラスの唯一の跡取りレベル…としても城下町があの村?
野獣化してから100年以上経っていれば、野獣が王子でも王位継承権が薄く母亡き後適当な領地に封じられ、そこで遊び耽っていたところ野獣化、領主の居ない城下町が廃れて村になった…としても特に自分の中でモヤモヤしないけど、先述の野獣化して数年だったらちょっと。お城は立派なのに城下町が村??国王はじめ貴族たちにまで疎まれてるの?失脚した?じゃあなんでお城は立派なの?どういう領地収入が??謎です。

・野獣に教養は不要
アニメではベルが本を朗読してあげていました。つまり自分ではあの図書館を活用したことがなく(王子なら子どもの時分から教育係がつくはず、文字も覚束ないならつけられなかったのか拒んだのか?)大人になり、パーティ三昧で、内面の美より虚飾を重んじ、人への情けもなく城主としての義務も果たさず、感情のまままわりに当たり散らす「子供」のような野獣が、ベルとの関わりで人として成長し、結果「真実の愛」を知る、というのがアニメ。
こどもの無垢さは時に粗暴だったり自己中心的だったりしますよね。でも育つにつれて社会との交わり方を学び、人を慮ることができ、愛の意味を知る。孤独なこどもがベルに育まれて立派な「人」になったのがアニメです。
シェイクスピアまじりのユーモアを解するレベルの教養があってそれだったとすると、野獣の性根がちょっとダメなのでは…?頭は立派なんでしょ?うーん。それで愛を知ったとか言われても、一体いつまで続くかな、とうがってしまいたくなる。

・魔女いる?
・なんでラスト、ル・フゥおるねん
ガストンだけが悪いのか?あなたガストンに阿ってましたよね?
・ベル母エピソードいる?
・ガストン、戦争従事者にしたら一気に不憫
そんな悲しみを生む設定いらない。中世の価値観の具現化で憎めないヴィランのままでよかったのに、戦争でなにかが壊れた結果のモーリス殺害未遂とか悲しすぎる。
・その時代、フランスに、黒人の貴族は、いない。そんな右も左も状態では絶対に、ない。
いらない、とか嫌い、ではない。ただ美女と野獣の時代設定上、いない。日本の大河ドラマで平安時代に外国人の貴族いたら「ん?」となる感覚。織田信長の弥兵衛じゃなく、大名レベルであちこちに外国人いたらおかしいでしょ。最近の映画の風潮に物申したい。完全なファンタジーというのなら、美女と野獣と銘打たずアニメとは無関係な作品としてやってほしい。

アニメの時から「野獣も結局は顔やないか」とは思っていたし、それがディズニーなんだな、と笑い混じりに思っていた。時代を鑑みれば異質なのはベルの方で、ガストンはベルに大恥かかされてから暴走していったけど、登場時は当時には普通の、どころかそれなりの婿がねでは?
でもそういうのをぶっ飛ばすくらい、野獣とベルの心の動きが鮮やかだった。アニメーションだから、どの仕草にも意味があって、取捨選択された末の台詞には込められた意図があった。すべてが完璧で、リアリティを垣間見せながらロマンチックなお伽話として完成していた。
完璧なものに後付けしたら蛇足になる。実写映画は私にとってはまさにそれ。エマは美人だけど、アニメのベルは感情豊かで愛らしかった。CGは美麗だけど、アニメの感動には及ばなかった。付け足しが中途半端で物語の完成度が落ちた。付け足し分の尺を活かせばもっと名作になり得たと思う。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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