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映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険 (2017)

監督
高橋敦史
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3.13 / 評価:2066件

ドラえもんを知らない人が作った作品

  • ltz***** さん
  • 2020年6月29日 23時18分
  • 閲覧数 813
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ドラえもん、のび太、ジャイアン。
特にこの3人のキャラクター性を理解してない、もしくは知らない状態で作られたとしか思えない。
以下その理由を詳しく書いていく。


シナリオに関してパクリだのオマージュだのと言われてるが、この作品の1番の問題点はドラえもんたちレギュラーキャラの性格が崩壊している点。

ドラえもん映画の過去作を観たことがない人が作っているとしか思えないほどにキャラクターへの理解が無い。


まずそれを強く感じたのは、ニセドラえもん登場時の『どっちが本物のドラえもんなのか?クイズ』。
ジャイアンが本物のドラえもんに対し、「こっちが偽物だ!」と勝手に断定する。ジャイアンがドラえもんの真偽がつかないのはまあ構わない。しかし、自分自身が手を下すでもなく、カーラ(ゲストキャラ)に「早く偽物を攻撃しろ!」をまくしたてるのは無責任だし横暴。

さらに『のび太だけは本物のドラえもんがどっちかわかるはず』という展開に持っていくかと思いきや、なんとこののび太、終始キョトンとした表情をしておりどっちが本物のドラえもんかわからない様子。
「どっちも本物に見える」とか言い出す始末。

『のび太はドラえもんの偽物と本物の区別がつかない』

こんな展開はドラえもんという作品を愛している人ならばとても描けない。せめてび太しか知り得ない情報などを駆使して偽物をあぶりだすべきだろう。
結局、偽物がしびれを切らして本性を表すことで話が進む。
ということは偽物がずっと黙っていたら本物を見分けることは不可能だったということになってしまう。

ドラえもんとのび太の関係ってそんなもんなのか?
いや、そうじゃないはず。となるとこのシナリオを描いた人間はドラえもんとのび太の関係性をよく知らないんだろう。としか思えないのである。


そしてなんといっても特に問題なのは『ジャイアンの性格が悪い』ということ。
物語終盤、地球崩壊かカーラの母星崩壊かどちらかだという展開になるやいなや「カーラの母星なんかどうでもいいから地球を救え」と、たとえ思っていても口に出すべきじゃない言葉を真っ先に発したジャイアン。それもカーラに向かって。人の心が無いのか?

さらに追い打ちをかけるように「そもそもカーラが地球に来なければこんなことにならなかった!どうしてくれるんだ!何とかしろ!」とわめき散らすだけ散らしたあと「か~ちゃ~~ん(泣)」で締め。
このセリフをジャイアンに言わせるあたり、ジャイアンのことを『クラスのいじめっ子で嫌なやつ』というテレビシリーズの設定しか認識してないということがうかがえる。
これを劇場版で言うのはスネ夫の役目。少なくともジャイアンだけはこんな事は言わない。それは過去のドラえもん映画を観ればわかるはず。
ジャイアンがどういう役割で冒険に連れてこられてるのか。もしテレビシリーズのような悪ガキのままのジャイアンなら冒険に連れていくのは足手まといだし不快。
だから劇場版では頼れる存在として描かれているということくらい制作陣には理解していてほしかった。


勘違いしないでもらいたいのだが『ジャイアンが悪い』ではなく、『ジャイアンの性格を理解していない脚本家が悪い』。
それが今作の悪い点の本質。
いい加減、やりたいシナリオの為に急にキャラのIQを下げたり性格を変えるのはやめてくれないだろうか?

シナリオ自体はドラえもん新シリーズになってからのオリジナル作品の中では1番といっていいほど面白い。それに元ネタがあるとかパクリだとかは置いといて。
しかしドラえもんのことを全然知らない人が作ってしまっているので、ドラえもんファンとしては怒りの方が大きいし、ドラえもん作品としては評価できない。

ドラえもんキャラを使わずに『SFキッズ向けオリジナルアニメ映画』として作っていれば高評価になったかもしれない。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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