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人魚姫 (2016)

美人魚/THE MERMAID

監督
チャウ・シンチー
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  • みたログ 554

3.55 / 評価:420件

単なるファンタジー・コメディではない。

  • ken******** さん
  • 2021年2月28日 19時33分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

一見、おバカで低質な娯楽作品の体裁で、実に多くの問題提起がなされており、いい意味でチャイナクオリティーな映像や音楽がむしろ性に合う、中国ならではと言うべき意味深長な作品。

前半の陳腐で低俗なおちゃらけギャグコメディー要素と、終盤で思わず眉をひそめたくなるような、シリアスで無慈悲な大虐殺と痛々しい逃走シーン、そしてラストで穏やかに環境保護と共存共栄、和平と平和を訴えるまでの温度差がスゴい。

利益優先、環境破壊、領海侵犯、人権侵害、情報操作や国際協調の軽視など、自分たちが現にやっていることを棚に上げて他を批評するような圧政体制に対する、香港出身のチャウ・シンチー監督ならではの痛烈な揶揄とも取れる。
だからこそ、敢えてショボいVFXやズレたアフレコ、どこかで聞いたような音楽などの低クオリティーな「演出」が、チープなフェイクやパクリ文化と相まって、隠された深遠なメッセージとして意味を成すのである。

信頼のIw○taniカセットボンベ+バーナーが登場する一方で、その対比としてギャルっぽい軽いノリの日本人が無神経なプレゼンをしたり、序盤のイルカ漁のシーンを敢えて終盤にも持ち出したりするのは、DB好きとして知られる監督の、Made in Japan に対する奇才ならではのオマージュと批評の同居か。この辺りも一筋縄ではいかないのだ。

当作品は中国での公開が2016年。
「ばあ様の尾ヒレ」の無秩序な強さも、当時破竹の勢いだった某通信機器メーカーの栄枯盛衰、盛者必衰を予見していたかのようで興味深い。

詳細評価

物語
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