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わたしたち
2017年9月23日公開

わたしたち

THE WORLD OF US

942017年9月23日公開

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4.0

気に入った人は「自虐の詩」も読んでほしい

小学校のとき、自分の周りであったいじめの類は、この作品で描かれている以上に悲惨だったと思う。 本当に特定の子がはっきりとした理由なく無視されたり、煙たがられたり、汚物扱いされていた。 自分もそういう差別的ないやがらせを、正直楽しんでもいた。 本当に罪なき子どもの魂(というものがあるのなら?)それをふみにじっていた張本人だと思う。 しかし、中学にいってからは打って変わって、ソンのような扱いに耐え忍ぶ日々になった。 このとき小学校のときにした罪悪感に苛まれもした。早くこの日が終われ、早く一日が終わってくれ。 願い続けた。 心の中で自分を苦しめる奴らを殺しまくった。 なぜ、同じようなことをやっていた他の仲間たちはそのまま楽しい青春を送り、自分は因果応報を受けたのか。 それは15年たった今もわからない。 少なくとも今は他人にあのころのような振る舞いをしてはならない、と心の底から思っている。 だから、出てくる登場人物はみんな自分の一部にも思えたし、当時の周囲の人間たちでもあったと思う。 友情というものの美しさより、ぼくは友情の中毒性と突如訪れるマンネリの退廃に振り回されて来たほうだから、この作品が示してくれたラストの開放感には救われた。 もっと救われたのは業田良家の「自虐の詩」。 あの作品の主人公の暗い青春における友情には、この作品に連なる系譜を見た気がした。 とっても仲が良かったのに、それきりになった友だち。 裏切りあってもまた仲良くなれたのに、ぷっつり人生が離れてしまった友だち。 みんな元気かなあ?

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