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上映中

ラ・ラ・ランド (2016)

LA LA LAND

監督
デイミアン・チャゼル
  • みたいムービー 5,664
  • みたログ 2.8万

4.10 / 評価:23194件

謎のラストの意味

  • bab***** さん
  • 2020年2月25日 21時26分
  • 閲覧数 85
  • 役立ち度 39
    • 総合評価
    • ★★★★★

本作は「運命の力」に支配されていると感じます。その正体は「ミアの亡き叔母」では?パリにいた叔母は無名女優で、ミアは幼少時に彼女の影響を受け女優を目指しました。

オーディションの歌詞の「川に飛び込む」という事は、厳しい世界で愚直なまでの努力精進をする比喩です。
かつて叔母は演劇に没頭しました。また飛び込むとミアに言ったのは、今度はミアを女優にする為に、もう一度夢追い人となる決意だと思います。情熱的な叔母は死してもなお、有名女優になる夢をミアに託したのでは?

シティーオブスターの「誰かの目」と「声」を叔母だとして意訳すると、叔母はミアにこう囁きます「自分が将来、女優になれるかなんて考えなくていい、ただ高鳴る心を持った夢追い人でありさえすれば、女優の頂点まで連れて行ってあげる。大丈夫いつも一緒にいるから」と見守ります。
叔母の視線が空を照らすと、運命の扉が開き奇跡を起こします。

何度もの再会、デート中のBGM、無重力体験、配役責任者の観劇(ミアがお辞儀した瞬間映る) 等。

本作は、欠点ばかり目立つ二人が切磋琢磨し成長する物語でもあります。そして成功のレベルまで立派に成長した姿が、昼の天文台のシーンです。

セブが、将来の事は「様子を見よう」と言った訳は、ミアの成功を確信したセブの身を引く決心を隠す為です。ミアはその想いを察し、感謝を込めて愛を告げ、二人は別れました。

この時点で成長物語が完了し、共に成功が決定します。それ故、その後の成功過程を描かず、意表を突く5年後への展開は粋な演出なのです。

セブはパリに行かず5年を掛けてジャズバーを繁盛させました。
ミアはすでに夢を叶え、叔母は最後の奇跡を起こします。目標達成した二人を引き合わせ、セブの成功をミアに見届けさせます。

セブが演奏を始めると現れる幻想は、叔母が二人同時に観せるメッセージなのです。

幻想の前半では、すぐに交際し、リプトンズのオーナーは陽気で、ギクシャクさせたキースを追い払い、一人芝居はセブも一緒で成功し、パリにセブも同行し恋愛を謳歌します。

現実とは違い何の困難もなく、脳天気に好き放題します。
パリでダンスを楽しんだ後、スクリーンの前に座り(衣装はそのまま) 、後半の未来映像を観せられます。

二人は結婚し子供を授かりますが、その家のキッチン等はセレブの物ではなく、女優として成功していません。「演技に没頭しろ」というセブの忠告を無視したので映画は失敗したのでしょう。
二人で行ったジャズバーも客として入店しているのでセブがオーナーの店ではなく、共に夢を叶えていません。

この幻想は鬼教官としての叔母が、もし安直な生き方をしていたら、成功出来ないと教えるネタバレ映像なのです。
更に、困難がないパターンの映像を観せる事で、全ての困難は運命が与えた試練であると知らしめています。

本作は教訓として、夢を叶えるには、試練を乗り越え、挫折を味わい、犠牲(失恋)を払わなくては、成就出来ないと訴えています。

しかしながら、幻想での二人の幸せそうな姿に心を揺さぶられる演出は、反則技であり醍醐味でもあります。
それでもセブはミアに未練はありません。セブが出勤時にミアのポスターの前を見向きもせずに通り過ぎるシーンがあります。

そして、演奏が終わり幻想から現実に戻り、全て運命の成せる業であったと二人は悟り驚愕し、ミアは呆然としセブはショックでうな垂れてしまいます。

ラストは帰り際、意を決したミアが振り返り、やっと二人は見つめ合います。既婚のミアは急な再会に緊張していたが、セブが軽く微笑んでくれた事で許しを得た安堵感、再会の歓び、店の成功への祝福、女優にしてくれた事への感謝、それらが彼女を微笑ませます。
セブはその想いを受け止め頷きます。そしてミアは、二度と会う事が許されない立場であると覚悟を決めて去って行きます。この瞬間二人の愛は永遠のものになります。

二人は運命に翻弄されていたと新ためて自覚しつつ、確かに愛し合っていた真実を視線で確認し合い、無言でお互いの成功を祝福し離れていきます。
あまりに切ない夢追い人の成功物語なのです

追記 お互いが相手を成功へ導く運命の人なのです。ミアは店名や場所への助言をしたり、偏屈なセブの人間性を変えました。相手を思いやる人に変わり、セブズでMCをする姿はナイスガイです。
店の経営には、総合的な人間力が必要なのです

セブもミアに自作自演を提案したり、配役オファーが来たミアの実家まで迎えに行きました。
何よりミアをジャズ好きにさせました。ジャズは自分を自由に表現する所が女優業に通じ、演技の幅を広げ成功へ導いたのでは?ライトハウスで感情を発散させたダンスはとてもキュートでした

セブが叔母に選ばれた理由はジャズであると思います。今の旦那はミアを女優としてさらに飛躍させる運命の人として選ばれたのでは?

詳細評価

物語
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