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母 小林多喜二の母の物語 (2017)

監督
山田火砂子
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3.95 / 評価:79件

山田火砂子作品の骨っぽさ

  • mikotoba_teacher さん
  • 2017年4月24日 19時48分
  • 閲覧数 1000
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

 良くも悪くも山田監督の信条がよく体現された映画だ。
映画は、監督の信条や生きざまが反映される表現媒体であり、それをどれだけの人に支持してもらえるかを脚本を通して試すものでもあるが、昭和1桁世代の山田火砂子監督は、ひたすら平和や反権力への強いメッセージを役者の演技の中に溶けこませ、ふたたび暗い時代がこの国に訪れないよう自己の強固な信条を発信し続けている。
 この映画では、多喜二の描き方が少々雑な部分があったと感じるが、それはあくまでもこの映画が小林多喜二の「母の物語」であるからだろう。脚本段階そして編集段階で何度も思案を重ねながらこの映画をつくりあげてきたことが容易に推察でき、映画製作が監督の情熱に支えられていることも改めて発見することができるものとなっている。

 地味な映画であるが、ではなぜ寺島しのぶや渡辺いっけいなど名俳優が出演するのか? 再現性の高い、ゆくゆく後世に残っていく映画になることを脚本から俳優たちが予感するからであろう。いや、そうにほかならない。

 山田監督も御年84歳。老境に入ったとはいえ、映画にかける情熱と執念はますます燃え盛っている。これからあと何作、こうした地味ながらも内容の濃い映画を世に送り出すだろうか。山田ファンとして、僕はひたすら応援していきたいのだ。

 北海道各地で再上映がなされることを望みたい。

詳細評価

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