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スパイダーマン:ホームカミング (2017)

SPIDER-MAN: HOMECOMING

監督
ジョン・ワッツ
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  • みたログ 6,852

3.73 / 評価:5492件

けなされるような出来ではない

  • mpg******** さん
  • 2017年8月12日 15時56分
  • 閲覧数 7095
  • 役立ち度 72
    • 総合評価
    • ★★★★★

[50代男です]
オープニングは「アベンジャーズ」の直後、破壊された市街地の後片付けの作業をしている人々の描写から始まる。
ここで作業を請け負っていた業者と政府機関との口論があって、今回の悪役が誕生する原因になるのだが、僕は本作中、一番出来がいいと感じた部分だ。
自然で説得力があるし、マイケル・キートンも実にいい。
宇宙人の宇宙船の残骸から回収した青く光るエネルギー鉱石の存在で、悪役のあり得ない装備品の性能やら武器やらに疑問を感じずにすむのもいい。

続いて高校生の主人公(トム・ホランド)が登場、わけもわからず政府機関に連行されたと思ったら、あの「シビル・ウォー」の空港での初登場シーンに繋がって、なるほど、となる。「シビル・ウォー」を見ていない人には、なんのことやら、だろうが。

と、そこまでテンポのいい紹介で進め、そこからメインの物語が始まって、観客は過去シリーズを見ているものという前提で、クモに刺されるいきさつや、おじさんの死で正義に目覚めるくだりなどは完全にスッ飛ばされる。
主人公は、アベンジャーズに入れて欲しがる血気盛んな高校生としてだけ描かれる。
だから過去シリーズなど観ていない人には、機械仕掛けでクモの糸を発射することは有名だから知っていても、どうして主人公がバスで跳ね飛ばされてもケガもせず、崩れたコンクリートの屋根の下敷きになっても死なずにガレキを押しのけることができるのか、といった、超人的な身体能力が理解できないだろう。
しかしその辺を説明していると、過去シリーズを観ている大半の客には、うんざりさせる繰り返しになってしまうので、仕方のない判断だろう。


で、過去シリーズと本作との違いというと……

○物語が、「アベンジャーズ」を中心としたマーベル作品群との繋がりの中で構成されている。もう切り離したところには存在できないくらいの強さで。特にラストで、「アイアンマン」シリーズにしか登場していないパルトロウが顔を見せたことで、それがより強調された。
そこが過去作と一番違う。

○これまで白人一色だった配役で、有色人種が多数派を占めた。特にアメリカ映画では起用されることの少ないアジア系も登場。ただ黒人がいないのは不思議だったが、もしかして本シリーズはアジア圏で強い作品だということへの配慮か?

○恋人に魅力が感じられない。(あくまで僕には、だが)
むしろ脇に出ている無愛想な子のほうが印象に残るくらい。
過去シリーズはどちらもヒロインが魅力的だった。
なのでこの終盤には納得。

○悪役が、これまでで一番小悪党ではあるものの、地に足がついている身近さがあり、演じるマイケル・キートンの表情の良さもあって、僕は全作中一番気に入った。(ちなみに一番面白くなかったのは「アメイジング…2」のエレクトロ)

○主人公が超優秀な秀才という設定は変わらないのに、そういう雰囲気がさっぱりなくなり、たんに、のけものにされているオタクっぽい印象になった。
そもそも、これまでは学校という場所自体に重きが置かれていなかったが、本作では、能天気な親友もいて、明るい学園ものになった。
これは過去シリーズとの差別化としてはうまくいっていると思う。

○主人公が速く移動するためにクモの糸を発射しようとするのに、周りが開けていて、目標とするべき高い建物などがない、というギャグのようなシチュエーションが何度か出てくる。これはやられてみると、過去作で出てこなかったのが不思議なくらい実際にありそうな状況で、新鮮だった。
新鮮と言えば、クモの糸の予備カートリッジを、手慣れた仕草でカチャッと交換するシーンがあったのも気に入った。銃の弾倉を取り換えるようで、とても自然だった。


全体として、ここ! という見せ場がないせいで物足りない印象になってしまうが、よく出来ている。決してけなされるような出来ではない。
本作を厳しくけなす人は、期待値があまりにも高い。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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