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4.0点
武漢ウイルスで外出もままならない中、エージェント・オブ・シールドに出演していたルース・ネッガさんを目当てにDVDにて観賞しました。 マートン・ソーカスさん演じる保安官のセリフが(全く不当であるにも関わらず)説得力があり唸らされます。ケネディ大統領の時代といえばそれほど昔ではないのにこのような考え方が強く、見えない差別が根強く残るアメリカの現実を象徴するシーンでした。 それに対して「間違っている」と思っているのに何も反論できないリチャード。権力には逆らえないただの一市民であり、ヒーローでもなんでもない左官師をジョエル・エドガートンさんが静かに演じています。 観る前は黒人と白人のカップルに対して激しい差別が起こり、ふたりがそれに対して懸命に戦っていくストーリーを想像していたのですが、冒頭で拍子抜けするほどあっさり州外退去になってしまいます。 その後はふたりの生活が淡々と描かれ、ミルドレットが司法長官へ出した手紙から法廷ドラマへ変わるのかな?と思っていたらそうでも無く、特に盛り上がりの無いまま物語は終わります。 しかしエンドロール後に静かな感動があります。事実は小説よりも、とはこのようなことを指すのでしょう。ただただ平凡で、静かな生活だけを願った二人の男女の物語です。ぜひご覧ください。
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