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エイリアン:コヴェナント (2017)

ALIEN: COVENANT

監督
リドリー・スコット
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3.20 / 評価:2,056件

解説

巨匠リドリー・スコット監督がメガホンを取った『エイリアン』シリーズの原点となるSFホラー。移住のため宇宙船コヴェナント号で旅立ったクルーたちが、ある惑星で遭遇した出来事を描写する。アンドロイドを『スティーブ・ジョブズ』などのマイケル・ファスベンダーが演じ、ヒロインを『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』などのキャサリン・ウォーターストンが熱演。スコット監督が構築した世界観と衝撃の展開に絶句する。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

宇宙移住計画を遂行するため、コールドスリープ中の男女2,000人を乗せた宇宙船コヴェナント号は、植民地の惑星に向かって宇宙を航行する。最新型アンドロイドのウォルター(マイケル・ファスベンダー)が船の管理を任されていたが、途中で事故が発生。乗組員たちは必死で修復作業に取り組み……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved
(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

「エイリアン コヴェナント」アンドロイドと監督の残酷性が一体化した、エイリアンの原点回帰!

 御歳79歳の巨匠リドリー・スコットにとって、いわゆる「2」や「3」「4」は無きに等しい。それは映画史上もっとも恐ろしいクリーチャー、エイリアンの生みの親として、第1作目の「エイリアン」(79)に対する徹底した自己言及ぶりを見れば明らかだ。およそ30年ぶりにSFジャンルに戻ってきた「プロメテウス」(12)では、「エイリアン」に登場する蹄型の宇宙船と、その中で化石化していた巨大異星人に着目し、かの禍々しき怪生物が生まれる起因を描いた。そして今回の「エイリアン:コヴェナント」で「エイリアンがなぜあのような容姿に?」という核心へと距離を縮めている。

 西暦2104年。惑星オリガエ6に向かう途中の入植船コヴェナント号は予期せぬ事故に遭い、船長ほか47名の入植者を失ってしまう。残されたクルーは移住計画の見直しを図るが、その過程で「カントリー・ロード」を奏でる謎の発信音を傍受。出所を探ったところ、目的地の近くに移住可能な別の惑星を確認する。彼らはそこへ調査のため降り立つものの、現地で謎の生物の襲撃を受け、さらにはアンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)と遭遇する。

 デヴィッドの登場からも分かるとおり、本作は「プロメテウス」から10年を経た地続きの世界だ。しかも彼こそが、エイリアンを完成型へと導く一翼を担うのである。開巻、デヴィッドは創造主であるウェイランド社長(ガイ・ピアース)との対話を通じ、自分が人間より優れた存在であることを確信する。その彼が向かう先は、己れが創造の神となることーー。この戦慄めいた「負のサイクル」に心底スリルを覚えるには「プロメテウス」の事前観賞は必須といえよう。

 また「サイクル」ということでは、本作はエイリアンの原点である「恐怖」に立ち戻り、ブルータルな地獄絵図を展開させている。クルーが血だまりに足をとられ、ネオモーフ(ゼノモーフ(成体)の前段階のエイリアン)の猛攻にさらされるシーンや、レクター博士も尻込みするようなデヴィッドの生物実験室など、内臓感満載のおぞましいイメージが観客を憂鬱な気分にさせる。後半、物語の主導権を握るダニエルズ(月亭方正似が愛らしいキャサリン・ウォーターストーン)のヒロイン像も、リプリー(シガニー・ウィーバー)の鋳型と見事にマッチする。

 いやぁ、それにしても これが傘寿を迎える老君の作品とは到底思えない。狂気にして荘厳、保守性など微塵もない、現代にも適合する優れたSFセンス。恐るべき創造の神は、リドリー・スコット本人に他ならないのだ!(尾崎一男)

映画.com(外部リンク)

2017年9月14日 更新

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