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セールスマン (2016)

FORUSHANDE/THE SALESMAN

監督
アスガー・ファルハディ
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  • みたログ 517

3.47 / 評価:350件

諸手を挙げて面白いとまでは……

  • fg9***** さん
  • 2018年9月5日 10時12分
  • 閲覧数 878
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

 …☆五つ付けていた『別離(2011)』のアスガー・ファルハディ監督作品なので、愉しみに観てみる。
 …あらすじは、横着をして、解説の次のとおりだけでいいいだろう。
 『共に小さな劇団に所属する夫婦(シャハブ・ホセイニ、タラネ・アリドゥスティ)は、ちょうど劇作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演していた。
 教師として教壇にも立つ夫・エマッドが家を空けた隙に、転居したばかりの家で妻・ラナが何者かに乱暴されてしまう。
 その日を境に二人の生活は一変し……。』
 冒頭、2人の暮らすアパートメントが崩落の危機に瀕し、そこから逃げ出すシーンから始まるのだが、地震でも起きたのかと思ったら、どうやら建物が欠陥のある安普請で、イランの住宅事情の貧相さが伺える。
 で、転居した先の家は娼婦らしき女が住んでいたらしく、その女を買いに来た客がドアのチャイムを鳴らしたので、ラナは旦那が帰って来たと思い込み、確認もせずにキーを外してしまいシャワーを浴びるのだった。
 で、客は、全然見知らぬ女性がシャワーを浴びていたので、慌てふためいてラナに狼藉を働いて遁走したのだった。
 エマッドは警察に訴えようとするのだが、ラナはその時の悪夢を呼び覚ますのが不愉快に思ったのか?自分が男に乱暴されたことを恥辱と感じたのか?警察に訴えても女性蔑視を募らせるだけだと察したのか?外部に漏れることさえも恐れて只管押し隠そうとするのだった。
 エマッドはそんな妻に業を煮やして……というか……自分の大切な者を踏みにじられた思いにいきり立って、沽券にかかわるとばかりに独自に犯人探しに奔走するのだった。
 で、犯人が暴かれていくタイミングはなかなかスリリングで、事件の内容と照らし合わせてみての犯人は意外性があり、また、この犯人が頑なに自分の家族に対して自分の犯した罪を明かさないという心理描写もイカッタな。
 でも、ラナの心情の移ろいに今一つ共感出来ず、また、エマッドの行動原理にも何だかな~の違和感を覚え、更に、劇中舞台のアーサー・ミラーの「セールスマンの死」も本作のストーリーと如何なる繋がりを持つのか曖昧で、諸手を挙げて面白かったな~とはならなかったな。
 でも、ラストの、エマッドとラナの老けメイクを作りながらの茫洋とした眼差しに、2人のそこはかとない行く末の侘しさが垣間見えて、一瞬胸が締め付けられるような思いがしたので、十分に一見の価値はありの3.4点といったところかな。

 (メモ 総レビュー数:3090件、2018年度275作品目)

詳細評価

物語
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演出
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音楽

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  • 不思議
  • 切ない
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