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いつまた、君と ~何日君再来(ホーリージュンザイライ)~ (2017)

監督
深川栄洋
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  • みたログ 635

3.29 / 評価:440件

今こそ、祖父母に当時の話を聞こう

  • ryo******** さん
  • 2017年6月24日 21時40分
  • 役立ち度 12
    • 総合評価
    • ★★★★★

向井理さんの祖母の自伝をもとにした話。
盛り上がりに欠けるなど低い評価もあるが、あの時代の普通の家族を描いた作品。時代に翻弄されながらも、貧しくも明るく前向きに生きていたことを淡々と描いている。
戦前戦中戦後の混乱時代、かつては、戦争のせいで、軍のせいで、と描くことが多かったが、この映画は一切ない。
これに違和感を覚える人は、この時代に生きた人々の話を直接聞くことをお勧めする。政治的な左、右の域を超えて、今こそ、当時の話を聞くべきだ。そして、私たち戦後世代が、この時代に生きた人たちの普通の生活、その普通の生活の中の幸せをもっと知るべきではないか。
※吾郎が職を転々とし、酒に飲まれるのを自業自得という評価があるが、終身雇用の価値観は高度経済成長期以降の話だし、酒に飲まれる旦那もごくごく普通の話。

映画の後、向井理さんが、この企画を何年も温め、映画にしようとしたのはなぜだろうとも考えた。
もしかしたら、この映画をきっかけに、みなさんの祖父母や曾祖父母にもそれぞれドラマがあって、そのことを少しでも知ってください、話を聞いてみてください、というメッセージだったのでは、と思った。そうでなければ、本人が自分の祖父を演じるほど力を入れるだろうか。

私の両親は戦前生まれ。叔父は召集されフィリピンで戦死した。父はB29の空襲の中を逃げ回った。母はグラマンの機銃掃射を実際に見た。子供の時、たまに、断片的に聞いたことがあったが、じっくり話してくれたのは、自分が40を過ぎてから。あの時、自分の命は、奇跡の上に成り立っていることに感動した。父が空襲で、母が機銃掃射で亡くなっていたら、今の自分は絶対にない。そして、戦後の混乱を経て、高度経済成長期に出会った。どの家族にもそれぞれドラマが必ずある。

でも、これも、当時の日本には、いくらでもあった話。ごくごく普通の話。盛り上がりに欠ける、と言われればそれまでかもしれないけど、貧しくとも前向きに生きてきた。この映画を見ることで、どうか、家族のこと、自分のご先祖様のことを考えるきっかけになってくれたら、と思う。

最後に、本作が野際陽子さんの遺作となりました。素晴らしい演技でした。ご冥福をお祈りします。

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