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草原の河 (2015)

河/RIVER

監督
ソンタルジャ
  • みたいムービー 31
  • みたログ 70

4.09 / 評価:57件

チベット高原の少女

  • soleyue さん
  • 2017年6月3日 13時00分
  • 閲覧数 714
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

小さな運動靴をはいた少女が、バイクに乗る父の背中にしがみつく姿がけなげで、可愛い。
でも、父の言う事を聞かなかったり、母を困らせたり、子どもを「幼気」(いたいけ)だけで描いていないところが良かった。
それは、父の理不尽な態度に対する子どもなりの「抵抗」であるし、母への愛情の裏返しなのが、自然とこちらに伝わって来る。

2015年製作、チベット人中心のスタッフによって描かれた、現在(いま)のチベット。
厳しい自然の中での一家の生活を淡々と映し出す。
夜、親子三人が眠るテントの外には狼がうろつき羊を襲う。
そんな時でも母親は「外が騒がしいわ。」と、それ程慌てる様子もない。
父は「可哀そうだから、連れてきた。」と、半死半生の羊をテントの中に引きずってくる。
羊の血がドクドクと地面に流れ出るのを見つめる少女。
テントの布地一枚で、自然界の生死と隔てられている暮らし。
オープニング・クレジットの黒い影は、テントの布が風に揺れている様子を映し出したものだった。

父と祖父の確執もこの作品のテーマのひとつだ。
父が祖父に素直になれないのは、4年前の出来事もあるが、祖父が近隣の人々に「行者様」と呼ばれ尊敬される人物で、なかなか乗り越えられそうもない高い壁のような存在だったからだろう。
しかし、少女にとっては、病気で体調を崩している「おじいちゃん」に過ぎなかった。

ソンタルジャ監督には娘さんがいるらしい。道理で細かいところまで少女の気持ちに沿った脚本・演出だった訳だ。
少女が大事な「クマのぬいぐるみ」を畑に埋めたエピソードも、終盤でその理由が分かるとホロリとします。良いお姉ちゃんになれそうですね。
少女を演じたヤンチェン・ラモは子役ではなく、立派な女優さんでした。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 不思議
  • 勇敢
  • かわいい
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