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三度目の殺人 (2017)

監督
是枝裕和
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3.60 / 評価:8214件

私達に命の選別ができるのか

  • fghjfghj12341234 さん
  • 2021年9月21日 12時58分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

30年前、男は人を殺して裁かれた。彼が何を言おうが関係なく、人々が信じたい動機で彼の命は助けられる。人を殺したのに。何も悪くない両親や妻は不幸になって死んだのに。生きているだけで周りを傷つけるのに。理不尽な世の中をまた生きていく。

30年後、男は少女に出会い、かつての裁判官に手紙を書く。娘と楽しく過ごしたと。
それは少女を救うことに生き延びた意味を見い出したからか、裁判官への悪意か、法廷への挑戦状か。

法廷で彼は嘘をつく。彼の嘘で少女の母は追い詰められ、彼の嘘で少女は守られる。「ここでは誰も本当のことを言わない」
真実に無関心だったはずの弁護士が真実を教えてくれとせがむ。
弁護士の語る真実に「それは良い話ですね」と彼は言う。それが真実か知る術はない。ただ分かった気になっただけ。彼は器。皆それぞれの真実を彼の中に見る。
弁護士は彼の言葉を信じたことはない。信じたのは自分の思う真実。

最後に彼は罪を否認する。犯人なのか違うのか証明されず、動機が本当なのかも分からない。それでも彼は裁かれた。利害や私情や願望や無責任な好奇心が渦巻く、真実などあって無いような法廷で。
彼は1人のカナリアを助け、自らを死刑にした。裁かれる側だったはずの彼が命を選別したのは、この世の不条理に抗いたかったからか。


絶対的な真実など知ることはできない。それでも人は人を裁く。

誰を裁くのか?何(の罪)を裁くのか?
私達は命の選別ができるのか?

三度目の殺人を犯すのは誰か。

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物語
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