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歓びのトスカーナ (2016)

LA PAZZA GIOIA/LIKE CRAZY

監督
パオロ・ヴィルズィ
  • みたいムービー 71
  • みたログ 190

3.71 / 評価:154件

ラストは躁鬱両極端のヒロインにホンノリ

  • fg9******** さん
  • 2019年5月7日 15時05分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

 …あらすじは、横着をして、解説の次のとおりだけでイイだろう。
 『自称伯爵夫人のベアトリーチェ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)は、イタリア・トスカーナ州の自然豊かな丘に立つ診療施設ヴィラ・ビオンディでは女王のような存在だった。
 ある日ヴィラ・ビオンディに、やせ細ったドナテッラ(ミカエラ・ラマツォッティ)がやってくる。
 彼女とベアトリーチェは同室になり、少しずつ親交を深めていく。』
 序盤から、常時躁状態で喋りっぱなしのベアトリーチェのかしましさが煩いやらウザったいやらで辟易気味になる。
 そんな折、全身タトゥーを彫り込んだやせ細ったドナテッラが入所してくる。
 彼女は、ベアトリーチェとは正反対の常時鬱状態で希望の欠片もないどんよりした眼で塞ぎ込んでいる訳あり女性だ。
 そんな彼女をベアトリーチェが何かとお節介を焼きながら、ドナテッラもベアトリーチェのことをウザったいと思いながら、両極端の陽と陰の間に友情の兆しのようなものが芽生え始めるのだった。
 で、ふとした切っ掛けから、2人は施設を脱走してのロードムーヴィー的な展開になり、無銭飲食をしたり窃盗を働いたりの遣りたい放題を繰り返すのだった。
 その合間合間に、2人の過去が次第次第に明るみに出され、常時躁状態のベアトリーチェにも常時鬱状態のドナテッラにも多少同情したい気持ちも湧いてくるのだった。
 2人が交わした会話は身につまされる。
 「私たちは、何を捜してるの?」
 「幸せをほんの少しばかり……」
 そんな2人は、意見の食い違いから仲違いを起こしながらも、各々の思い思いの道を辿った末に、常時躁状態だったベアトリーチェはドナテッラの鬱状態を理解し、常時鬱状態だったドナテッラはベアトリーチェの躁状態を理解し、遂には、両極端の陽と陰は一つに溶けって本来の居場所に立ち返り、ほんの小さな幸せを手に入れるのだった……といったストーリーだ。
 邦題は舞台となった地方名をタイトルに織り込んだ『歓びのトスカーナ』となっているが、原題は『La pazza gioia/Like Crazy』だ。
 英題の『Like Crazy』もどうかと首を傾げざるを得ないが、「喜怒哀楽」の「喜怒」が最も原題に相応しいのだろう。
 その正しく「喜怒」担当のベアトリーチェが序盤から姦しくてウンザリしたが、「哀楽」担当のドナテッラとのロードムーヴィー以降は2人に寄り添えるようになり、ラストでは陽と陰との二つが一つに溶け合って文字通り「喜怒哀楽」となるラストにはホンノリとさせられ、一見の価値はありの3.2点といったところかな。
 ドナテッラの息子の養父の「情状酌量」的なお目こぼしにもウルッとさせられたっけな~。

 (メモ 総レビュー数:3332件、2019年度162作品目)

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