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パターソン (2016)

PATERSON

監督
ジム・ジャームッシュ
  • みたいムービー 968
  • みたログ 1,438

3.76 / 評価:947件

毎日普通の朝が来る幸せ

  • moritama さん
  • 2017年9月25日 10時50分
  • 閲覧数 3034
  • 役立ち度 16
    • 総合評価
    • ★★★★★

パターソンに住むパターソン氏の何か起こりそうで、何も起こらない1週間を淡々と描く作品。
しかし、日常の中に不思議なエッセンスが散りばめられており、ある意味ドラマチックですらある。
個人的には村上春樹の小説を想起したが、現代アメリカ小説的といった方がいいかもしれない。
パターソンは退役軍人。(ベッドで眠るサイドボードに軍人の頃のポートレートがある。これは重要だと思うので見逃さないでほしい)
バスの運転手をしながら、趣味で詩を書いている。
妻はアーティスティックでモノトーンが好き。家の中を何でもモノトーンにリフォームしている。
パターソンは妻と趣味も合わないが、そのことは本人には言わない。たぶん犬も好きではない。しかし妻との平和な生活に満足しているようだ。
パターソン、妻、犬の3角関係もコミカルで面白い。犬は後半パターソンの根幹に関わる重要ないたずらをする。
ドラマチックに展開するのか、と一瞬思わせるシーンがバーで起こるのだが、ここでのパターソンは退役軍人らしさを発揮する。
このシーンもそうなのだが、バスを走らせている時のサスペンスタッチのBGMといい、妻が一人で車で出かけるシーン(この後事故を起こしたりするのがよくあるパターン)、やたらと出てくる双子など、この映画は思わせぶりなシーンの連続。
何かが起こりそうで起こらない緊張感が全体に流れているのだ。
何も重大なことが起こらずに幸せな朝を迎える事。
その事が、戦争を経験した(たぶん)パターソンにとって重要な事なのである。
ジム・ジャームッシュ円熟の1本と言えるのではないか。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 笑える
  • 不思議
  • 知的
  • コミカル
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