レビュー一覧に戻る
50年後のボクたちは
2017年9月16日公開

50年後のボクたちは

TSCHICK/GOODBYE BERLIN

PG12932017年9月16日公開

bakeneko

5.0

ネタバレ“Ballade pour Adeline”♪に乗って…

小説家&イラストレーターのヴォルフガング・ヘルンドルフの同名ベストセラー小説をファティ・アキン監督が映像化したもので、クラスに馴染めない14歳のマイクと破天荒な転校生チックが体験したひと夏の冒険を夏のドイツの田園地帯の映像の中に生き生きと魅せてゆく“少年冒険譚”の快作であります。 両親の不仲や学校でクラスに馴染めないことに鬱々としている14歳のマイク(トリスタン・ゲーベル)の隣の席に、ロシア系のチック(アナンド・バトビレグ)が転校してくる。クラスのマドンナであるタチアナの誕生パーティーにクラスで2人だけ招待されなかったことから急速に仲良くなった2人はチックが盗んだボロ車で祖父の故郷の“ワラキア”を目指して冒険の旅に出る。途中でプラハを目指して旅をしているイザ(メルセデス・ミュラー)が加わって3人は大人の追跡を躱しながら気儘な旅を続けるが…という“ローティ―ンのひと夏の冒険譚”で、 「スタンドバイミー」、「グッバイ、サマー」、「リトルロマンス」といった名作に連なる“少年期の初々しい世界を観る眼”が瑞々しく世界を捉えているジュブナイル冒険譚となっています。 ドイツ系のマイク、アジア系のチック、東欧系のイザのキャラクターがそれぞれ良く立っていて、ローティ―ンのデリケートさと輝く生命力も活写されていて、大人への階段を上って行く少年少女の不安と解放感が画面に弾けていますし、リチャード・クレイダーマンの「渚のアデリーヌ」♪などの既成曲の使用も少年たちの冒険に詩情を付与しています。 前方に広がる“未来”に向かって将来を約束し合う少年少女の高揚感に、若さの持つ期待と渇望を思い出させてくれる作品で、腕時計で方位を知る方法も教えてくれますよ! ねたばれ? 1、“ワラキア”はルーマニア南部の地方名で、ルーマニアの首都ブカレストがある地域で、かつては14世紀に建国されたワラキア公国がありました(“ドラキュラ”のモデルとなったヴラド3世が15世紀に統治したことでも有名であります)。 2、ああっ 食べ物をあんなに粗末に扱うなんて!

閲覧数721