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RAW 少女のめざめ (2016)

GRAVE/RAW

監督
ジュリア・デュクルノー
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  • みたログ 412

3.32 / 評価:325件

ストーリーテリングの技量が低いのでは?

  • kot***** さん
  • 2018年11月29日 23時14分
  • 閲覧数 1063
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

まず何より、物語全体の構成がおかしいのではないか?

物語の上で、人肉食が度々起こるわけだが、それらのタブー度が上昇していかないため、盛り上がっていかない。

(1)事故で切れた姉の指を食べてしまう
(2)交通事故(殺人)を起こして、肉を食べる
(3)人前で、姉妹で噛みつき合って食べる
(4)ルームメイトを殺して食べる

どれが、最も倫理的にタブーなのか、よく解らないが、後半に行くにつれて、より過激にならなければ盛り上がらない。


序盤は、大学の過酷な通過儀礼に戸惑う、妹の主観に沿って語られていく。
しかし、肉を食べ始めてからは、妹がどの程度、肉食を受け入れているか?拒んでいるか?描写されないため、観客が寄り添う視点が無くなって、置いてけぼりで物語が進行する。


ゲイのルームメイトが、姉妹にとっての重要人物となるが、彼の魅力がまったく描かれていない。
なぜ姉妹が彼を求める(食べたい)のか、さっぱり解らない。
つまり、妹・姉・ルームメイトの、愛憎の感情の変遷が、まるで描けていない。
そのため物語性が発生しない。


冒頭の交通事故シーンや、スキーのストックなどの布石も、取って付けたようで、効果があるとは思えない。
その後、食堂のおばちゃんの顔がガラスケースに歪んで映るカットや、母親がダッシュボードの上に足を上げている姿など、不安感をあおる演出には、期待感を持った。
しかし、それ以降の、物語に惹かれていない状態での“スタイリッシュな映像”は、単にミュージックビデオ的な構図やライティングを採用して、気取っているだけにしか思えない。
口から髪の毛が出続ける映像は、さすがに気持ち悪かったし、姉の指をかじって、音楽ジャ〜ンには笑った。


人肉食という題材が「通過儀礼・処女・性体験・女性性・愛憎」などのキーワードを暗喩している事は感じられるし、それらに結びつけながら鑑賞するのだが、結局のところ、腑に落ちる答えは生まれてこない。
これも、ストーリーテリングが不充分だからだろう。

特にラスト、母親も人肉食であったというオチがつけられる事で、五里霧中だったテーマが「女は元来そういうものである」と、無理矢理まとめられ、矮小化されたように感じる。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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