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4.0点
前にも書いたと思うが、ゲイの人たちはどうしてこんなに早熟なんだろう。 本作は26歳新人の長編デビュー作。 同じカナダ出身の監督グザヴィエ・ドランの旧作だと言われたら信じるかもしれない。 表現にグロテスクな部分はあるものの、随所でフラッシュバックされるイメージショットの鮮烈さは先輩にひけを取らない。 両親が離婚し父に育てられたオスカーは、幼い頃目撃した殺人行為がトラウマになっていた。 特殊メイクアーティストを目指す高校生に成長した彼は、女友達がいるのにもかかわらずバイト先の同僚ワイルダーに惹かれ、自身のバイセクシャルな資質に目覚め始める…。 オスカーの傍らにはいつもハムスターがいて、彼の心象風景を映し出す。 これがいいアクセントになっている。 彼がトラウマや思春期という呪縛から解放されるラストのイメージが強烈。 男子の成長を象徴的に描いた秀作である。 このような半自伝的な作品は、新人監督にとっては登竜門、次が勝負だ。
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