tom********
4.0点
全編を通じて色を排した映像です。ベルリンの壁崩壊前の東ドイツには、そもそもカラフルなものなど少なかったのかもしれませんが。 早朝と思われる時間帯のバスルームのシーンは、モノクロに近いほど。ロレーンが独り静かに身支度をととのえるシーンが美しいです。 画面に色が少ないと、自然と人物の表情に目がいきます。任務を終えて報告する場面では、皮肉も交えて話す彼女と、彼女の言葉に上官が見せる反応が好対照で小気味良かったです。 アクションシーンは銃撃戦の他、素手の場合も多く、その辺にあるものを駆使して戦う姿が文句なくカッコいい。これだけでも見る価値があります。 ただ、MI6、CIA、KGBのスパイが入り乱れるベルリンで、ストーリーもそのまま入り乱れていたので少しわかりづらかったです。派手なアクションを売りにするなら、展開をもっとシンプルにしたほうが、わかりやすくて結果楽しめるのではないかと思います。 またそのほうが映画自体がもっとライトになるので、グラフィカルなクレジットとも合ってよりスタイリッシュになったのではないかと思いました。 とにかくシャーリーズ・セロンがかっこいいので、続編を見てみたいです。
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