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ジャスティス・リーグ
2017年11月23日公開

ジャスティス・リーグ

JUSTICE LEAGUE

1202017年11月23日公開

hick

3.0

ネタバレ複雑な裏事情と単純なストーリー

スナイダー監督途中降板後は、スタジオ側が前作「BvS」の不評を受け、ヒーロー映画の王道に舵を切るかのように数多くのヒーロー映画を作ってきたジョス・ウェドン監督が雇われ、音楽もヒーロー音楽巨匠のダニー・エルフマンに。追加撮影以外はスナイダー監督が撮ったにも関わらず、ポストプロダクションのみでこんなにも作風が変わるのかと驚く。 ただ個人的にはそこが残念な点。このような180度の方向転換をファンは望んでいなかったはず。今までダーク路線だから非難されているわけではなく、ストーリー展開そのものの問題。「マンオブスティール」は変化球が過ぎるし、「BvS」は細々と散らかったストーリーが非難されてるだけ。せっかくマチュアーなトーンを構築しMCUとの差別化が出来ているのだから、それを保ちつつ物語として完成度が高いものを作って欲しかった。冒頭の主題歌「Everybody Knows」と作品全体のトーンがマッチしていないのもこの急激な方向転換が原因か。ただし音楽をエルフマンが担当したことでバットマンのテーマ曲がうっすら流れた時は感動した。これは唯一の恩恵。 追加撮影での変更かは分からないが、セリフにコメディー色があるものが目立つ。どのキャラクターにも仕込まれていて、隙間隙間に小粋なジョークを挟む。アベンジャーズのよう。また、このシリーズでは異例の和気あいあい感があり、「みんなお友達できて良かったね」という印象…。このあからさまな違いが気持ち悪い。 ポストプロダクションの方向転換は視覚的にも現れていて、色彩がいつもより鮮やかに加工されていたり、前2作のようなザラザラした質感は無く、鮮明で明るさを保った画質。何でもケチをつける訳ではないが安っぽくなった。オモチャが売れそうなテイスト。 ストーリーラインは今までからしたら物足りないほどシンプル。これも再撮影での修正か。その割に3つ目のマザーボックスはウッカリ盗まれたり、意味の無いナイトクローラーを出したり、緩さも感じる。敵の破壊描写も少なく、ゾットやドゥームズデイと比べどれだけの脅威かが全く分からない。 ただ今作一番良かった点として、スーパーマンの「敵より人命救助優先」を描いたり、ラストにスーツを脱ぐ恒例の変身シーンが挿入されていたり、彼の表情を柔らかくする事によってシリーズ初めて彼をヒーローとして見れた事は嬉しかった。 今作は観客の反応からの方向転換が非常に目立ってしまったが、やはりニーズは違うところにあると思ってしまう。「不評=一新」はニーズでは無く、世界観を守りつつ質の高いストーリー展開をファンは求めているのだと思う。後任監督との裏事情もあるらしいが、全てはディレクターズカットがリリースされれば真相が明らかになりそう。

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