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グッド・タイム (2017)

GOOD TIME

監督
ジョシュ・サフディ
ベニー・サフディ
  • みたいムービー 75
  • みたログ 174

3.24 / 評価:131件

顔面の超クロースアップが映える演者とは?

  • kot***** さん
  • 2017年11月10日 1時01分
  • 閲覧数 927
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

『神様なんかくそくらえ』に、この世で生きる事が嫌になるような衝撃を受けたため、楽しみにしていたサフディ兄弟の新作。

舞台はNY、貧困の生活の中で、金を工面するため次々と犯罪を犯す。
顔面の超クロースアップの連続で話を運び、エレクトロニカ音楽で緊迫感を煽りまくる。
登場人物の背景などは語らず、起承転結をぶった切って始まり、終わる。

今作でも、作劇の筆致は同じ、独自のスタイルを完全にものにしている。
だが、テーマは異なる。
本作はクライムサスペンスであり、コメディ色も強いジャンル映画。
無計画だが現場での悪知恵は抜群の主人公・コニーのひと晩の逃亡劇を描く。
物語構成は極めてシンプル。
なので、ジャンル映画の中での演出技巧が問われる。
得意の顔面クロースアップ撮影は非常に魅力的な手法だが、今作のドラマ演出として最適な手法だったのか?は、やや疑問が残る。
(銀行強盗から一晩の逃走という、ほぼ同じ展開である『ヴィクトリア』が、全編ワンカット撮影という特殊な挑戦をしていたが、ドラマを描くには逆効果だった事を思い出す。)

顔面クロースアップをする対象として、主人公のコニー(ロバート・パティンソン)は、考えている内容が明確であるため、顔から読み取れる感情に奥行きが少ない。
そして、そもそも俳優らしい男前すぎる。
『神様なんかくそくらえ』の主演アリエル・ホームズは、実際にホームレスの薬物中毒者であり、不気味な三白眼からは思考が読み取れず、深淵に吸い込まれていくような恐ろしい魅力があり、彼女の顔こそが作品の根幹であった。
顔面の魅力において今作では、考えを言葉に出来ない、知的障害を持つニック(ベニー・サフディ監督)の、どっしりした顔の造型そのものに不気味さがあり、顔に傷を負うことで、さらに魅力的になる。
巻き込まれていく脇役たち、間違われた男や、黒人の少女や、黒人の警備員なども、クロースアップが映えるイイ顔立ちだ。

『神様なんかくそくらえ』は、くすんだ色合いで撮影されていた。
今作は、ほとんど夜のシーンであり、ネオンの光が肌を染める色合いが印象的。
ファッションに関しても、蛍光色の警備員ベストや、赤い粉を被ったり、金髪に染めたりなど、色の印象の一端を担っている。

LSDをガブ飲みさせられた、悲運な黒人の警備員は、現世に還って来れたのだろうか…?

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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