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ライオンは今夜死ぬ
2018年1月20日公開

ライオンは今夜死ぬ

LE LION EST MORT CE SOIR

1032018年1月20日公開

da5********

2.0

死を無気力に扱った無物語。映像美には酔う

配偶者(や恋人や親友)の自殺、というモチーフを軽々しくメインディッシュにしないでほしい。監督も主演者も、本気で自分が死のうとしたことなんてないくせに。 20世紀までの欧州や日本の映画・演劇・文学等があまりにも「若死に」を描きすぎたのは、まあ「戦争や病気等で今よりも死が近かった時代」だから多少仕方なかった。でも、21世紀の今もあいかわらず「チョット気の利いたストーリー」をこしらえようと思ったらすぐに「かつて大事な人が死んじゃってさ……」になる。安直だ。 そもそも、俳優のくせに「死をうまく演じられない」と悩む、というアイデア自体がありえない。このオッサン、本当に俳優? 最近の巷の子役たちは、泣く場面を撮る時に監督から「親が死ぬところを思い浮かべてごらん」と言われて本物の涙を流したりしているぞ。デビューしたての若手俳優は、死体役をやらされることが多いぜ? 死を理解するなんて、年齢に関係なく簡単なことじゃん。「死にたくない」という自分自身の本音の本音。これだけは最初っからわかってるんだから。生物は必ずいつか死ぬんだから。「命」の定義の筆頭は、「死によって終わる」なんだから。 全力で生を生ききれば、たぶん死を死にきれるぜ? 変なところで気取らないで、生涯現役、死の数日前まで立派な人生と立派な役者人生を続けりゃいいじゃん。(美空ひばりみたいに?) こんな凡作に主演した罪滅ぼしに、この俳優はあと20本ぐらい映画に出るべきだな。 風景は綺麗だった。そこへ旅行したくなるぐらいに。撮影技術よりはロケハンのパワーか。

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