あらすじ・解説
1940年4月9日、ノルウェー。首都オスロに強大な戦力を持つナチスドイツ軍が侵攻し、主要都市は次々と占領されてしまう。ナチスドイツ軍は降伏を迫るが、ノルウェー政府は拒否する。その後ナチスドイツ軍は再度降伏を求めるべく、ドイツ公使(カール・マルコヴィクス)と国王ホーコン7世(イェスパー・クリステンセン)への謁見を要求する。国王は、ナチスドイツ軍に従うか、国を離れて抵抗を続けるか、国民と家族のために結論を出さなくてはならず……。
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作品レビュー(36件)
- kak********
3.0点
1905年にスェーデンから独立したノルウェーの国王と皇太子がデンマークの王室から招かれたとは知らなかった。当初国民の象徴的立場だった事は日本の天皇制と似ているがナチス・ドイツがノルウェーに侵攻する事態となり、立場が一変する事になる。 主役の国王に、「007 カジノ・ロワイヤル」から「007 スペクター」までミスター・ホワイト役で出演のイェスパー・クリステンセン。ドイツの公使役に「ヒトラーの贋札」で主役を務めたカール・マコヴィックスと、二人の重厚な演技で当時を甦らせている。 物語は、ドイツ軍侵攻前日の1940年4月8日から国王ホーコン7世がナチス・ドイツからの降伏要求を正式に拒否した翌日の4月11日までを中心に展開する。2016年のノルウェー伝記映画という事になるが、ドキュメンタリー的構成で歴史の勉強になる。 そもそも、他国から自国の国王を招くこと自体が、日本のような単一民族国家からすれば異例に感じてしまうのだが、ヨーロッパの王族の歴史は複雑で決して珍しい事ではないようだ。国民の信任を受け国王になったからには「すべては祖国のために」という信念を貫き、国民の尊敬を集めた物語は興味深い。
- まめた
3.0点
ネタバレ映画として面白いかはまた別
このレビューにはネタバレが含まれています。 - joz********
5.0点
ノルウェーと言えば??? グリーグ、イプセン、ちょっとひねってヨースタイン・ゴルデル。 他には??? ウトヤ島で起きた凄惨なテロ事件??? 映画で言えば【ファイティング・ダディー】??? そうそうアムンゼンを忘れちゃいけない。 ノルウェーの歴史に関しては、ヴァイキングだけで、近代史はぜんぜん知らない。 立憲君主国であることも。 この映画は、その立憲君主制とは何かを実に明確に、格調高く描いてくれます。 ノルウェー映画の渾身の力作といえるでしょう。 自分の国の歴史を振り返ったとき、一点の恥もないということは、国の形を考えるときとても重要なことです。 その為に、国民が血を流してもという決断ほど難しいものはありません。 第二次世界大戦のとき、中立国であったノルウェーはナチスの侵略を受けます。 その時の国王はホーコン7世でした。 なんと彼は、デンマーク人でイギリスとの混血でした。 兄はデンマーク国王、弟である彼はノルウェー国王に迎えられました。 息子はオーラヴ、孫は現国王のハーラルです。 ノルウェー人なら常識中の常識です。 当然、ノルウェーの愛国心たっぷりの映画になるはずです。 でも、外国人にとって、そういう映画は見るのもウンザリですよね。 アメリカ愛国映画で辟易させられていますからね。 ところが、ノルウェー人はそこのところが実に賢い。 誰が観ても、公平に感動が得られる作品に仕上がっているのです。 何とか戦争を回避させようと奮闘する、ドイツ人の公使を丁寧に描きます。 降伏か戦争か、判断を迫られるホーコン7世の心の弱さも描きます。 現国王の父で、絶大なる人気を誇るオーラヴ前国王も、ちょっと思慮の足りない人物として描きます。 ノルウェー人、ただ者じゃないゾ!! 立憲君主である以上、国政は内閣に任せられます。 ヒトラーは傀儡政権を押し付けるために、内閣を飛び越えてホーコン7世と直接降伏交渉を要求します。 そのとき国王が下した判断は・・・? もう、格調高くて高くて、ゾクッとするほど感動的です。 歴史の切り取り方、ストーリーテリングの巧妙さ、俳優の抑えた演技、全てに於て一級の作品といえるでしょう。(金かかってないけど。) 残念ながら、万人ウケする作品じゃありません。 分かる人には分かるってことで★★★★★。(^^)/
- goo********
4.0点
(レビュータイトルはイェスパー・クリステンセン演じるホーコン7世の台詞より) ナチス=ドイツ侵攻を受け、議会を通さない越権行為に及ぼうとするオラフ皇太子をたしなめ、あくまで民主主義の手続きを尊重するホーコン7世。 ノルウェー国民に選ばれたことに感謝し、保身や野心に忙しい現代の指導者たちとは違い、常に国民(の意思)を第一に考えたホーコン国王は、大戦後に亡命先のイギリスから帰国した際、国民から熱烈な歓迎を受けたそうです。 「自分は逃げ安全圏から国民に呼びかけ」みたいに評価を下げている方は、兵士と一緒に前線に出て戦おうとしたオラフ皇太子を支持するんでしょうか(「インデペンデンスデイ(1996)」の見過ぎ?)。 ホーコン国王がそんな決断をしたとしても国民や兵士たちは、きっと首を縦に振らなかったでしょう。 彼と似たような立場にあったダライ・ラマ14世も腐す? まあ、日本人的にも描写的にもその辺が分かり難いことは確かなので、「苦渋の決断」で星をひとつ引きます。
- mis********
4.0点
とも言えるが、内容としては見応えあった。
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