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密偵
2017年11月11日公開

密偵

THE AGE OF SHADOWS

PG121402017年11月11日公開

wxj********

5.0

ネタバレ緊迫感漲る、重厚で濃厚な諜報戦

韓国映画は、この手の緊迫のスパイ作戦を描いたサスペンスものは素晴らしい! 今作は、笑いの要素を一切封印し、終始徹底してとことんシリアス一辺倒。 1920年代の、朝鮮独立運動団体と、日本警察との熾烈な諜報戦を描いた作品。 サスペンスフルに展開し、ハラハラドキドキの連続で緊張感が半端ない! 爆弾を運ぼうとする団体のリーダー、コン・ユがカッコ良くて素敵。 日本に抵抗しようと、闘志が漲った強い信念、揺るがない精神力を感じさせる。 日本警察の部下でありながら、彼に協力するソン・ガンホもこれまた素晴らしい! 祖国愛と、使命感と、正義の狭間で苦悩し、葛藤する難しい役どころを熱演。 その過程で、互いにいつしか友情と絆と信頼関係を育んでいくのも良かった。 義烈団の団長のイ・ビョンホンに関しては、出番が少ないながらさすが! 圧倒的な貫禄と、滲み出るオーラと抜群の存在感を放ち、作品全体を引き締めている。 物語は、ヒガシ部長より義烈団を監視するよう命じられたジョンチュルが、リーダーのキム・ウジンに近づいて動き出す。 お互いが腹を探り合いながら、徐々に距離を縮めていき・・・。 その餌にあえて食いついたのは、実は団長がジョンチュルを仲間へ引き込むための作戦。 魂まで日本に売り、日本の犬に徹することが出来るのか?と、朝鮮人としての誇りと愛国心を試す。 ヒガシ部長は、橋本という部下をジョンチュルと組ませる。 監視役、兼ライバルとして、牽制し合いながらの諜報戦が繰り返される。 駆け引きや裏切りが繰り返され、ジリジリ、ジワジワ・・・と、地味ながらもヒリヒリする緊張感ある展開。 いったい誰が敵で味方なのか、義烈団にいる密偵は誰なのか?ジョンチュルはどちらを選ぶのか? いつバレるのかバレないのか、スリリングなやり取りが続き、ドキドキと心拍数が上がる。 特に、大量の爆弾を列車に積み込み、京城へ向かうまでの車内は、手に汗握る。 列車内という密室、逃げ場のない状態という極限下の状態が拍車をかける。 食堂車での場面なんて、迫力あって鬼気迫る緊張感がすごかった! そして、列車は京城に到着するのですが・・・。 ここからラストまでの怒涛の展開も、ヒリヒリ度がますます増す。 ジョンチュルたちの運命はいかに・・・ですが。 あの時裏でこうなっていた、と全ての謎や真実が明かされる種明かしもあり、なるほど、というカタルシスがある。 しっかり復讐譚として成立しているのも、韓国からしたらすごく希望も救いもある。 拷問シーンのグロさ、えぐさも容赦なく、バイオレンス描写も激しい。 これも実に韓国映画らしく、壮大なスケール感があり、あらゆる要素のクオリティが高い! 捕まってしまうけど、最後の最後までどうなるのか分からない。 多くの犠牲は出ても、その犠牲を無駄にしないところに、勇気を得て感動する。 爽快感というより、切なさの残る感じではあるけど、重厚で濃厚な諜報戦で、すごく面白かった。 アクション・サスペンスとしても見応えたっぷりで、人間ドラマも深かった。

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