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ジャコメッティ 最後の肖像
2018年1月5日公開

ジャコメッティ 最後の肖像

FINAL PORTRAIT

902018年1月5日公開

fg9********

3.0

ゲ~ジツ家の感性というやつは……

 …あらすじは、横着をして、解説の次のとおりだけでイイだろう。  『1964年のパリ。  アメリカ人青年のジェイムズ・ロード(アーミー・ハマー)は、芸術家アルベルト・ジャコメッティ(ジェフリー・ラッシュ)から肖像画のモデルを依頼される。  快諾するロードだったが、すぐに終わるはずだった画の制作は、ジャコメッティの苦悩により終わりが見えなくなる。  その過程でロードは、ジャコメッティの意外な素顔を垣間見ることになり……。』  素人目には、もう十分ゲ~ジツの域に達していると思うのだが、「描きすぎたか……いや、まだ足りないか……」と、すぐに終わるはずだった画の制作はなんと18日間にも及んでしまうのだった。  その度に、ロードは帰国が遅れることを何度も何度も自宅に詫びの電話を入れなければならないのだった。  いい加減、腐してもよさそうなロードだったが、弱音を吐かずにモデルを続けるロードも流石だ……ゲ~ジツのなんたるかを理解しているのだった。  ジャコメッティは、そんなロードの気苦労も知らずに、「肖像画とは決して完成しないものだ……」と、煙草を短くなるまで吸いながら嘯くのだった。  で、18日間にも亘ってモデルを続けたロードの身動きもしないドアップのシーンが非常に多いのだが、退屈するどころか端正な顔立ちなので見飽きなかったな。  そんなロードの献身にもかかわらず、いつになっても肖像画は完成しないんじゃないの?と観続けるが、えっ、それで完成?3日前と何処が変わったの??と訝しく思ったものの、それがゲ~ジツ家の感性というものなのだろう。  こんなことぐらいしか書くことはないが、ピカソをエラく批判しているところなどは流石は大家だったんだな。  また、ゲ~ジツには厳しくても自分の着る衣服には無頓着で、ヨレヨレの薄手のコートを着流している格好とか、金の管理や使い道が凄く大雑把なところは、ゲ~ジツ家らしくて可笑しかったな。  ジャコメッティの作品は針金のような人間塑像しか知らなかったが、肖像画を描くだけでもこれだけの情熱を注いだのかと非常に感銘を受けた作品で、3.4点といったところかな。  途中で流れた「ジャズ・ア・ゴー・ゴー」という楽曲が心地良かったので調べてみたら、「夢見るシャンソン・ニンギヨウ(人形)」のフランス・ギャルだったので、なんだか嬉しくなったことでもあった。  (メモ 総レビュー数:3247件、2019年度77作品目)

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