あらすじ・解説
ナイトクラブで歌っているトランスジェンダーのシンガー、マリーナ(ダニエラ・ベガ)は、チリの首都サンティアゴで年齢差のある恋人オルランドと同居していた。マリーナの誕生日を祝った晩、家に戻ると急にオルランドの意識が遠のき、そのまま他界する。彼が亡くなったことでマリーナは予想外のトラブルに見舞われ……。
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作品レビュー(55件)
- yok********
2.0点
トランスジェンダー差別と愛人という問題をいっしょにしてしまっているところに齟齬があるのでは? 女の愛人でも、遺族側はあのような態度にでるはず。 評価は高いようですが、私はこの作品を独りよがりで中途半端と思います。
- ちょんまげくん
1.0点
主人公を女性として話を語ってみよう。 いい年をした家庭のある男が、親子ほど差のある女と暮らし始めた。 妻は夫を奪った女を憎み、子供は家庭を壊した女を憎むだろう。 その男の葬儀に愛人の参列を拒否することは、差別だろうか? またその遺族感情を逆なでするように、葬儀場に乱入する愛人に対して、 激昂した遺族が「売女、ビッチ、帰れ!」と罵しれば、それは差別なのだろうか? 同じシーンでマリーナが「ホモ、オカマ」と罵られるが、それは差別なのだろうか? 警察が、突然死した男の体に打撲痕があれば事件性を疑うのは差別だろうか? トランスジェンダーと女性を入れ変えてこのドラマを見たとき、そこに差別は感じられなかった。 しかし、この映画はあたかもそれが差別であるように錯覚するように創られているように感じる。 だから「ナチュラルウーマン」なのだ。 この映画はトランスジェンダー差別の映画ではない。 監督は「トランスジェンダー差別されて可哀そう。」という観客の反応こそが差別である。 と考えているのでは?それは勘繰りすぎだろうか?
- まめた
4.0点
トランスジェンダーの女性が、同棲していた恋人が死んだことで さらされる社会の差別。 恋人の家族にとっては、彼女は愛人なのだから 基本的に酷い対応はまあするだろうなってとこではあるものの、 それもトランスジェンダーだということで より一層見下して人間とも思わない扱いである。 あまりにも酷い。 また、頭では理解しているつもりのものもいて それも結局は彼女に屈辱的な思いを味あわせる。 しかし彼女は声高には主張しない。 ヘタな脚本なら彼女自身の口から叫ばせそうなとこだ。 彼女が反論しないのは、彼女がこれまでの人生で 聞く気のない相手に何を言ったって無駄だということを 嫌というほど体験してきているからなんだろう。 ヘタな理解を示すでもなく敵視するでも面白がるでもなく、 そう、ただ、普通に、人間の女性として 「あ、そう」くらいの反応でいられるのが一番楽なんじゃないだろうか? 彼女は多くを望んでいるわけじゃない。 普通に、愛してた人の死を悼みたいし、 思い出の品があるならそれを手に取りたかったんじゃなかろうか。 だから彼女には一番いやなサウナの男湯にまで行った。 そこに何もなく、でも最終的に亡骸と別れができたのは 過去の思い出にばかりとらわれずに 前を向いて生きていける、というあらわれだろうと思う。 トランスジェンダーというのも含めつつ 恋人との別れを乗り越えて強く進もうとする 一人の女性の決意の物語だと私は感じた。
- rkn********
5.0点
マリーナを演じていた俳優は男なのか、それとも女なのか?! いや、調べるのはやめておこう。 そんなのどっちだっていいじゃないか。 この主演の俳優さんは、中性的ですごく魅力的。 世間から偏見の目で見られるのは、セクシャルマイノリティーの人達だけではない。 例えば不倫をしているパートナーや、いろんな事情からずっと結婚しないパートナーも、多かれ少なかれ差別される。 日本ももちろんそうだけれど、チリでもかなりLGBTへの理解は遅れているのだろう。 私は世の中にいろんなカップルがいて良いと思う。 ずっと年の離れたパートナーもいるし、セックスレスでも一緒に暮らしてるパートナーもいる。 大切なのはパートナーといて、楽しいし好きだという気持ちだと思う。 もちろん独身で自分は人とちがって、ダメ人間なんじゃないかと劣等感をもっている人もいるかもしれない。 この映画でもマリーナのことを強烈に罵った連中がいた。 だが彼女を愛して、理解してくれていた友人や同僚もいたのだ。 おそらくマリーナは、私を愛していてくれる人が世の中にはいるのだと、強く心に刻みつけたはずだ。 神のみわざは謎めいている。それが好きな者もいれば、嫌いな者もいる。
- oce********
4.0点
マリーナとオルランドは恋人同士。 幸せな夫婦生活ながら突然オルランドは意識を失い亡くなる。 葬儀に参列したいオルランドだが、親戚一同は反対の意を。それはマリーナがトランスジェンダーだから。 もはやLGBTは当然の認識という部分もあるが、今だに否定する人も一定多数いることも事実。 その境界線をしっかりと見せるドラマ。 迫害も受けるし、直接的な暴力も食らう。 でもマリーナが涙を見せないというヒロイン像は印象的。 そして涙を流すシーンは最後のとっておきに残しておくという演出はトランスジェンダーゆえだろう。 彼女は決して絶望してはいない。 前向きにさせる気持ちを見せてくれるラストだった。
スタッフ・キャスト
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受賞歴
ベルリン国際映画祭第67回
アカデミー賞第90回