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ファントム・スレッド (2017)

PHANTOM THREAD

監督
ポール・トーマス・アンダーソン
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  • みたログ 991

3.52 / 評価:711件

何という一直線な愛!

  • bobthebuilder さん
  • 2019年3月16日 23時23分
  • 閲覧数 1091
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

まるでシャーロークホームズのごとき天才オートクチュール仕立て屋のウッドコック。1950年代のロンドンを舞台に、華麗なウッドコックを取り巻くファッション業界と、魅力的な人々の物語であり、彼が人生で唯一愛したアルマの物語だ。

多分意図的と思われるミスリードがあちこちに仕込んであり、冒頭からの華麗なウッドコックの仕立て屋としての仕事っぷりと、死ぬまでに一度は彼のドレスを着たいという女性達からの羨望と名声を欲しいままにする様が1950年代のロンドンの風景と溶け合ってスタイリッシュでスピーディに描かれとても楽しい。

仕事の合間に息抜きのために別荘に行きその近くのレストランでウエイトレスをしているアルマと出会うウッドコックは、その奔放で自由なアルマの笑顔に一発で参ってしまう。それだけではなく、自宅に連れて行き「少し手伝ってくれ」と言ってアルマの身体でオートクチュールの仕立てを始めたウッドコックは、アルマの身体がデザインに欠かせないベストな体型であることを知る。このアルマに出会ってからが、前半の明るくスピーディな成功物語に暗い影を落とし始めるのだ。

アルマは若く美しく自由奔放で情熱的。一方のウッドコックは仕事のための環境が何よりも優先される神経質な性格。そんな2人がいつしか惹かれ合い愛し合うようになるのだが、徐々にミステリー色、サスペンス色が濃くなっていくのだが、ここからが流石と唸らずにはおれない展開の妙で、やられた!と膝を叩いてエンディングを茫然と眺めることになるだろう。

アルマがどんどん悪女になっていくような展開で名付け子の若き医者と新年カウントダウンパーティーに一人で出かけていく。心配になったウッドコックが迎えにいくと寂しげな顔でポツンと壁際に立っているアルマを発見するとこなどは、完全に観てる側を裏切る展開だし、毒についてもサスペンス的な展開かと思いきや、毒入りの(しかも嫌いと言ってるバターをたっぷり使った)オムレツをそれと知りながらアルマを見つめながら一口食べ、そして「倒れる前にキスしてくれ」というシーンなど、この2人の純粋なまでの一途な愛を描いたラブストーリーだったのかと知って、頸がゾワゾワっと総毛立つ思いだった。

素敵な主人公であって、本当に素敵な映画だ。絶対に損はしないから観ていただきたい、これぞ名作!

最後にラストのエンディングについて諸説出てるので、自分の見解を書いておきたい。

・ウッドコックは死んでいない
・赤ん坊は生まれていない
・姉が揺らしているベビーカーの中には、昔の弟がいる
・母の亡霊に取り憑かれていたウッドコックをそうさせていたのは姉であり、アルマの愛が打ち勝った現在は姉の手元に残ったのは、その弟の亡霊だけというわけ。
・その弟の亡霊をベビーカーに入れて姉はあやし続け、2人は手を繋いでお互いを慈しみあって生きていく。
そんな風に感じたのだが、皆さんはラストのシーンどのように感じたでしょうか?

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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