不器用に語られた父娘の物語
- morecambeandwise さん
- 2019年3月17日 16時22分
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宇宙に植民地を作り始めた人類の物語。
統治機構の中の暴走が原因で、人種改良によって生み出された化け物が刑務所で働いている労働者を襲い始め、事件を闇に葬ろうとする組織のために惑星が破壊されると。そこに娘を置き去りにされた男が組織に反旗を翻して助けに向かう、という話。
時系列が微妙に入り組んでそれぞれの登場人物の背景を少しずつ明らかにしていくのですが、それぞれに少しずつ説得力不足だったり、ご都合主義だったりして、あまり効果的に編み込まれている感じがしないですね。
最初から娘の目線で語っているわりに、途中でその娘の存在感がきわめて希薄になり、最後に急にたくましくなって終わるので、その辺のちぐはぐさや、父があっけなく死んでしまったり、バスの運転を引き受けてくれた兄妹も無残な殺され方をするのがなんだかなぁ、と。
結局、サイが怪物になっても人の心は残せるんだ、とかいうのが安直だったり、サイの過去がラスト直前に明かされてもなんだかなぁ、と思ったり。
原題がScience Fiction Volume One: The Osiris Child となっているぐらいなので、長期シリーズ化も想定してこの娘インディを追っかけていくんでしょうけど、映画としてはそういう作り方をしているとどんどん娘は大きくなっちゃうし、難しいんじゃないですかね。原作があるのかな、と思ったけど、話も監督が考えてるみたいだし、うまくいくのかなぁ。
オーストラリアって、最近いくつか作品を見ているけど、ハリウッドやイギリスとは少し違った独特な作風のSFを作りますね。「プリデスティネーション」もそうだし。
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