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マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー (2018)

MAMMA MIA! HERE WE GO AGAIN

監督
オル・パーカー
  • みたいムービー 671
  • みたログ 2,705

3.89 / 評価:2,244件

人生/人間の全肯定

  • ぼんおう さん
  • 2019年4月4日 17時05分
  • 閲覧数 507
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

過日、前作を初めて観てどハマりし、続けて続編の本作も鑑賞。

全くの予備知識ゼロで観たので、シェールのグランマにはびっくりしたというか口あんぐりでしたが、それは星5つを4つにするほどのことでもない。
(蛇足ですが「「Super Trouper」ってグランマ(ルビー)のナンバーだったんですね)
前作も含むスタッフとキャスト、監督、その他、マンマ・ミーア二作を世に送り出してくれた全ての方に最大級の賛辞を贈ります。

ヤングドナがソフィを生むくだりと、息子の洗礼式の始まり→ソフィが亡きドナと“再開”→ドナが礼拝堂のドアから去るくだりは涙が止まりませんでした。
この場を借りて、私の精神的未熟さから生前はいろいろと辛い思いをさせた、
亡き両親に感謝の意を表したい。

「私を生んで、育ててくれて、愛してくれて、ありがとう。」

前作同様、幸せな人がさらに幸せに成れる、2018年度マイBESTムービー^^b


追記(更なるネタバレと考察(長くなるのでお時間のあるときどうぞ))


歌がヘタとか、前作の俳優と顔が似てないとか、10年経って俳優が(中でも前作当時23歳と若かったアマンダ・サイフリッドが)「劣化」したとか、ヤング3パパのキャラや出会った順・経緯・ドナの母親ルビーの設定が変更されてて“整合性”ガーetc...のレビュー爆弾が投下されていますが、、

失礼ならがこの作品で肝腎なのって、そういう二次的なところなんでしょうか。

DVD/ブルーレイの特典映像に拠れば、前作公開の数年後に続編の話が挙がったようですが、紆余曲折を経て製作にゴーが出たのは、前作から9年後の2017年。
この時間の経過が、続編がプリクエル(前日譚)となったことに影響を与え(特典映像で確認できる)、前作に引き続き(というか、その原作の舞台版からの)製作担当のジュディ・クレイマーと、本作の脚本兼監督に抜擢されたオル・パーカーが、プリクエルにマッチするリコンセプトを試みたであろうことも想像に難くありません。

ヤング3パパ役が揃いもそろって(前作での若き日のビジュアルとも、腹の出た今の姿ともかけ離れた)細マッチョのイケメンだったり、

水鏡に映ったヤングドナが25年後の姿(メリル・ストリープ)に変わっていたり、

“時の流れは残酷だ 生え際は激しく後退 顔の輪郭も――崩れてる”

“俺は50代 自分の名も忘れる”

“登るたびに遅くなる”
etc...
老いの悲哀に触れる台詞が、手を変え品を変え何度も出てきたりと、

作り手は“それ”は織り込み済みと分かるメタファーがこれでもかと埋め込まれているのに。
“枯れない”人間なんて(俳優の「劣化」を嘆くレビュワーさんも含め)誰も居ないのに。

大団円のエンディングで「ヤング/歳をくったドナ&ザ・ダイナモス」「ヤング/歳をくった3パパ」「ルビーとドナ」が、時の隔たり/この世とあの世を越えて共に肩を抱きウエーイしているのも、作り手の

「年齢と人の価値は関係ない。
 若かろうと歳をとろうと、
 早世しようと長じようと、等しく皆すばらしい。」

とのメッセージに他ならないでしょう。

もっと言えば老若/美醜のみならず、障がいも人の価値を棄損するものではないとの思いも示唆されている。
(ヤングハリーがヤングドナに想いを伝えるパリのレストランで、ダンサーの中に車椅子使用者が含まれており、健常者のダンサーに囲まれて歌い踊る(人生の喜びを享受している))

人生の、人間の全肯定。
マンマ・ミーア!二作の舞台となる地ギリシアが輩出した、世界三大哲学者の一人であるアリストテレス言うところのエネルゲイア。
批判的で上滑りな低評価レビューをしている面々には、素晴らしいギフトを受け取り損ねていますよと申し上げたい。

前作のテーマが、

「(人生の)輝きの連鎖・孤独の終焉」

であることに異論を唱える方は、事実上居ないに等しいほど少数派でしょう。
本作で(恐らくはリコンセプトにより)加わった三番目のテーマは、

「巡る命(の煌めき)」

私は“それ(キャストの老い)”が、本作ヒア・ウィー・ゴーに更なる深みを与えることになり、反って好ましいとさえ思っています。
(だから私は(いくら大御所歌手の設定とはいえ)ルビーが「美魔女」であることに違和感。リアルディーバに老けメイクはさすがに拒否られた?)
※シェールの歌は歌で評価

奇しくもアマンダ・サイフリッドは、本作の撮影に入る前の同年3月に、自身初めての子供を出産しています。
彼女のこの経験が劇中の、母となる灌漑・「よき母親となる誓い」を演じる/歌い上げるシーンとシンクロし、観る者の心に響くものとなったことは間違いないでしょう。

もし本作が前作からそう時間をおかず作られていたら、ここまで味わい深いものになっていたかどうか。
個人的には何か、映画の神の裏工作を感じてしまいます(笑)

私は前作本作、どちらも好きです。大好きです^^

詳細評価

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