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カメラを止めるな! (2018)

ONE CUT OF THE DEAD

監督
上田慎一郎
  • みたいムービー 1,882
  • みたログ 2.1万

4.09 / 評価:17825件

相対評価

  • 和製ズィーマン さん
  • 2021年2月22日 23時55分
  • 閲覧数 578
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

はっきり申し上げて、過大評価されている作品じゃないかな。
殊更、アイドルやお笑い芸人ら有名人の気持ち悪いアゲアゲコメントの裏には、何らかの「大人の事情」が隠れてるんじゃないかと勘ぐってしまう。
私見としては、本作品中の日暮監督宜しく「質はそこそこ」ってところだろう。

それにしても、毀誉褒貶の激しい作品だ。

この映画が面白くないと思う人は、映画そのものを見ないか近頃の邦画を見ていない人、近頃の邦画に満足している人、映画は有名スターを見るためにあると思っている人、ゾンビ映画として見てしまった人などだと思う。

逆に、面白いと思う人は、近頃の邦画に不満を持っている人が圧倒的なんじゃないかな。

かつて、巨匠監督たちによって多くの世界的名画が生み出されてきたものの、今やテレビ局と「製作委員会」の下僕と化した、芸術家はおろか職人監督の名にすら値しない輩どもによって、然したる演技力があるわけでもない「旬の芸能人」たちが「ボソボソ喋りからの突然の大声や泣き喚き」に代表される「様式美」を競い合うというガラパゴス的作品が粗造され、お隣の韓国の後塵を拝するにすら至ってしまった邦画の世界。
かつてのクロサワのような偉大なる「監督バカ」の存在する余地などどこにもない。

本作は、ローバジェットの小品ながら、監督が「作家性」を大いに発揮して制作された、近頃の邦画には稀有な作品であり、剰え、作中の監督も「監督バカ」ぶりを大いに発揮する。(作中で制作されるのは、厳密には映画ではなくテレビ番組ではあるが…以下同)
そのような内容に「邦画のあるべき姿」を見た人たちは、「質はそこそこ」でも大いに共感を覚えたんじゃないかな。

映画の制作がテーマであり、「曲者ぞろい」の中で制作に苦闘するという内容は、すでに多くの指摘があるように、フランソワ・トリュフォー監督の「映画に愛をこめて アメリカの夜」に通じるものがある。
ただ遺憾ながら、本作品が「アメリカの夜」に及ばないのは誰の目にも明らかだ。
内容は無論、ジャクリーン・ビセットほどの美女は出てこないし(女性出演者のみなさま失敬!…笑)、ナタリー・バイのような「サービスカット」(笑)を披露してくれる女優もいない。
でも、登場人物たちの映画に対する愛は、「アメリカの夜」同様視聴者に伝わってくるし、製作スタッフたちの映画に対する愛も画面から伝わってくる。

ローバジェット故、みんな「キャストやスタッフを盛り上げようする矜持でスタッフが必死で作った味噌汁」(笑)でもリカバーできないぐらいジョボい弁当食いながら頑張ったんだろう。
それでも最後は、「アメリカの夜」の助監督の最後のセリフと同じ満足感があったんじゃないかな。

もし、邦画が健全な状況下にあれば、本作は埋もれてしまうか、せいぜい「ギョーカイあるある」として一部の映画人の話題になる程度だった可能性が高いだろう。
本作の人気に日○レと電○が乗っかってきたのは、何だかなーって感じだけど、映画の内容そのものによって本作の人気が出たことについては、一筋の光明を見た気がする。

本来なら、「質はそこそこ」の本作の総合評価は☆三つが妥当なところなんだろうけど、近頃の邦画に対するアンチテーゼを示してくれたこともあって、☆一つオマケ。(思いっ切り「上から目線」…笑)

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