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チャンブラにて (2017)

A CIAMBRA

監督
ジョナス・カルピニャーノ
  • みたいムービー 23
  • みたログ 15

3.77 / 評価:13件

ああっ こいつらに遭ったことある!

  • bakeneko さん
  • 2019年2月7日 10時28分
  • 閲覧数 271
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

いきなりすみません!(手口が同じだったもので…)
イタリア出張の帰路の最終行程で、ローマ市内観光を終えて、国際空港に向かう直通列車に乗った際に遭遇しました。映画「終着駅」(1953年)の舞台としても有名な:ローマ・テルミニ駅から→フィウミチーノ空港(レオナルド ダ ヴィンチ国際空港)(所要時間30分空港までノンストップ)に向かう列車です。
列車発射寸前にティーンエイジャーの一団がガヤガヤと乗り込んできて、あれよあれよという間に空港に向かう観光客の荷物を盗って直ぐに下車する手口です。列車が発車すればもう追ってこれないし、飛行機の出発時間が迫っている外国客は余程のものを盗られない限り泣き寝入りしてしまいます(私達の荷物も引っ張られましたが、列車出発のベルが鳴ったために諦めて、あっという間に下車して走り去ってゆきました)。―ローマから空港への直通列車に乗った際には、列車が動き出すまで荷物から手を離さないように!!

エンドタイトルのクレジットを観て、“みんな本物のロマの家族だったんだ!”と驚かされる-実際のロマの“盗みと犯罪が職業化している日常”を一人の少年を通してセミドキュメンタリー風に活写してゆく作品で、荒んだ生活の中にも家族の連帯やロマ族の矜持を見ることができます。

イタリアのラブリア州レッジョ・カラブリア県のジョイア・タウロと呼ばれるコムーネ(=共同体)。そこにあるスラムと化したチャンブラ通りに住む14歳の少年:ピノは早く一人前の男として認められたくてやっきになっている。警察の手入れで父親と兄が捕まったのを期に、盗難車を売り捌くことで腕前を見せようとしたピノは、アフリカからの難民のコミュニティと接触し、その中のアイヴァに助けられ絆を結ぶ。更に手を広げたピノは現地のヤクザのボスの家から物品を盗もうとしたところを見つかってしまい、落とし前をつけるためにアイヴァ達の倉庫から盗むことを強要される…というお話で、殆どの登場人物が実名&素人なので、本物の存在感を出しています。
「自転車泥棒」などの“イタリアンネオリアリズモ”の伝統を受け継ぎつつ、
少年の心の動きを繊細に描いた-「SWEET SIXTEEN」、「ケス」といったケン・ローチ作品も彷彿させる作品で、
「ル・ジタン」、「ガッジョ・ディーロ」、「パプーシャの黒い瞳」などの他国のジプシーを描いた映画と比較してみるのも一興であります。
あまりにも公然と幼児が煙草を喫い、酒を飲み、大人は窃盗を組織的に営んでいる光景に唖然とさせられながら、歴史的に長く迫害されながらも逞しく生きている一族の生き様と、少年が大人になる時期を繊細に活写して、掃き溜めに生き生きと繁茂している雑草の花々を観ているかのような生命力を提示して、不思議な活気に包まれている作品で、イタリアでは普通に盗品車が売買されていることにも驚かされますよ!

ねたばれ?
字幕では訳されていませんが、アイヴァはブルキナファソから逃げてきています。ブルキナファソは象牙海岸の内陸部にあり、南部はガーナと接しています(それで、劇中ではガーナ人達と仲良しだったのですね)

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