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30年後の同窓会 (2017)

LAST FLAG FLYING

監督
リチャード・リンクレイター
  • みたいムービー 129
  • みたログ 400

3.50 / 評価:303件

思い出

  • jia_aijkchu さん
  • 2018年8月8日 16時14分
  • 閲覧数 682
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

その時はあまり気にも留めないようななんの輝きもない事象が、後から思い返すと鮮やかに蘇ってくるようなことがありますが、この映画はそんな映画でした。

ベトナム戦争を体験した退役軍人たちのうちの一人の息子が、イラク戦争で戦死、その死を巡って旅をするロードムービー。
はっきり言って、見ている最中は物語はこの大きな筋書から外れることなく淡々とおじさんたちがアメリカの各地を旅する様を映しているだけで、音楽も控えめ、カメラワークも特出したものではなく、クライマックスすらないつまらない映画だと、何を描きたいのかわからないと思いました。
が、一時間たち、半日たち、一日経つにつれて、この淡々とすすむ旅物語が彼らと一緒に旅をした思い出となって心に残っていることを感じました。
すごい不思議な感覚です。
たぶん、このレビューも観た当日ならもっと評価が低かったと思います。

軸になるテーマは戦争の是非とか、平和とはとか、人の死の尊厳とは、だと思うのですが、そういうコアな部分をあえて掘り下げず、淡々と、でも丁寧にこの退役軍人たちの旅をカメラが追っていくことで、映画だけでは表現できない監督の重く深いテーマを描くことに成功したなと思います。

彼らの戦友となって旅をしている最中は、何が起こるかわからないけど、あまりドラマティックなこともなく、確かに息子の戦死については心を痛めたが、何十年も会っていない戦友の息子にあまり思い入れもないし、早くこの旅が終われば、と思っていたが、旅が終わってしまったことを思い返すとその旅の一遍一遍が鮮やかに戻ってくる思い出のようなそんな感覚は、おそらく、ハリウッド的手法によって描かれたら得られなかったと思います。
さらにそれによって、より深くこの戦争というテーマについてじわじわと考えさせられる手法に感服しました。
ラストシーンはぼんやりと眺める感じだったのですが、今思い返すと本当にいいシーンだったと思うし、途中の三人+現役軍人との下ネタトークも本当に面白かった。
もう一度見たい、とは思わない、映画館で観たその時の記憶をよみがえらせて楽しむ映画だなと思いました。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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