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上映中

劇場版 SHIROBAKO (2020)

監督
水島努
  • みたいムービー 136
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4.00 / 評価:487件

やりたいって言わないと何も始まらないから

  • g03***** さん
  • 2020年6月21日 3時16分
  • 閲覧数 262
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

TV版の4年後の話。2015年3月に終わってから5年振りの続編映画なので、SHIROBAKOらしさを崩さないことを最優先にしたのだと思う。
宮森は制作からラインプロデューサー、
絵麻は原画から作画監督へ、
藤堂さんは後輩を持ち指導する側になり、
りーちゃんはタイトルを任せられるレベルになり、
ずかちゃんは顔出しの仕事で売れるようになってて、
設定上ではそれぞれランクが上がっているがやっていることはTV版と変わらない。
遠藤と瀬川さんの喧嘩、下柳による代理オファー、でもトリガーとなるのは奥さんのマユミで、イデポン宮森編とは違う流れでも自然に思える。
木下監督も絵コンテ作業に入ったら逃げようとするところはTV版と同じ。
絵麻に作監の仕事を依頼するときの宮森とのシーンはTV版と違って親しき仲にも礼儀ありって感じで良い。
太郎への突っ込み役が矢野さんから平岡へシフト。
矢野さんは矢野さんで木下監督にアメとムチを実践し、宮森を感心させる。
キャラがブレないし、大事に作られている。
続編を切実に望んでいたファンなら楽しめる内容にはなってはいる。
しかし、TV版は群像劇をウリにしているので、それを2時間足らずの尺で映画にすると、すごく薄味になってしまう。「枠や限界を決めるのはよくないね!」という舞茸さんのセリフ。一理あると思うが勢いで誤魔化してるところが結構ある。
衰退したムサニの状態で、スケジュールの厳しい劇場版の仕事を受けるかどうかを悩む宮森が決断したのはミムジーとロロとの謎ミュージカルでテンションを上げてから。平岡との何気ない会話や、丸川社長の道しるべの話も多少関係はあると思うが、決断に至るまでの葛藤部分が省略されている。
絵麻の止め絵の綺麗さ問題、藤堂さんの使えないと思ってた後輩が実は有能問題、
解決のきっかけになったのは杉江さん主催の子供アニメ教室。
げーぺーうーへのカチコミを宮森が決断するきっかけが、またもやミムロロとの自問自答。
因果関係が薄くテンション上げて誤魔化してる感じ。
ジタバタあがくというのはスタンス(姿勢)であってアクション(行動)ではない。
そもそも、這い上がってくるのを前提にしているとは言え、ムサニの没落状態からスタートさせるというのはどうなのだろうか。
無事、劇場版は完成。ムサニ復活。
でもTV版のラストの状態に戻っただけで結果としてはプラマイゼロ。
TV版を超えられないなら映画を作る意味は?
群像劇という芸術作品としてはアリでも、エンタメとしてはナシではないだろうか。

それなら、多少人物を削ってでも、宮森のキャラを掘り下げたほうがよほど映画として面白くなったのではないか。
TV版では「制作って振り回されてばかりなんだよね」と相談する宮森に、「そうかな。部活の時は私たちの方がおいちゃんに振り回されてた気がするけど」と言葉をかけるシーンがある。
宮森が活躍してるのは、どういう資質があってそうなっているのか。矢野さんのアメとムチとの違い。平岡のアニメに対する情熱と何が違うのか。5人の関係性。
もっと描くべきところがあると思うんだけどな。TV版最終回のろうそくの火のスピーチは良かったけど、劇場版では火が消えてしまったとこから始まり、どうやって復活したのかを振り返ると、ただのラッキーマンだけで終わってしまったと思う。
そういう点では、ずかちゃんの自信と覚悟の話が一番地に足がついていて良かった。

「大事にして頂いてると思います。でも、今、挑戦しておかないと、いつか、後悔するような気がするんです」
キャラは大事だけど、映画ならではの挑戦もしてほしかった。

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