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かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発- (2018)

監督
吉田康弘
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3.86 / 評価:946件

おじいちゃん役の國村隼がイイ

  • fg9***** さん
  • 2020年2月18日 14時08分
  • 閲覧数 520
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

…『RAILWAYS』シリーズの前2作ともに観ているので、観てみる。
 …あらすじは、横着をして、解説の次のとおりだけでイイだろう。
 『奥薗晶(有村架純)は急死した夫の連れ子を伴って、夫の故郷・鹿児島で鉄道の運転士をしている義父・節夫(國村隼)を訪ねる。
 節夫は、長い間顔を合わせていなかった息子の死、初めて会う嫁、そして孫の存在に困惑するが、行くあてがないという二人を家に住まわせることにする。
 生活のため仕事を探す晶は、亡き夫の夢でもあった鉄道運転士の試験を受ける。』
 不憫の連続だったな。
 先ずは、夫(青木崇高)は、赤ちゃんを産むと同時に奥さんを亡くし、その子の養育を巡って父親と絶縁状態になる。
 で、男手一つで赤ちゃんを育てあげ、晶と結ばれて束の間の幸せを噛み締め、その晶が赤ちゃんを授かって喜んだと思ったら、流産してしまうのだった。
 それでも、それらの哀しみを乗り越えて先を歩もうとする矢先、今度は夫が急逝してしまうのだった。
 晶の悲しみもさることながら、子供・駿也の喪失感は計り知れないものがある。
 で、2人して夫の遺骨を携えて、夫の父親の故郷の家を訪れる。
 夫の死に当たっては、晶は何度も父親に電話を入れていたが、父親は仕事にかまけてか電話に出ようともせず、また、留守番電話も聞いていないのだった。
 だから、晶が遺骨を差し出しても、父親は意味するところが分からなかったが、事情を知って愕然としたものの、義理の娘と孫を前にして狼狽える訳にはいかず、行く当てがなければこの家で一緒に暮らすことを勧めるのだった。
 こうして、それぞれの心に悲しみを抱えた3人の生活がスタートし、どこかぎこちない関係ながらも、お互いが支え労わり合う姿は切ないながらも微笑ましかったな。
 で、晶は生活の糧を得るために働き口を探すが、亡き夫の夢、また、駿也が鉄道好きということもあり、鉄道運転士になろうと決意するのだった。
 話が長くなりそうなので、以下、印象に残ったことのみを記す。
 駿也の小学校で、10歳の時の「半成人式」が行われる。
 オイラの時代にはなかった慣習だが、その折の作文のテーマはアカンかったな。
 「将来の夢」とかならまだしも、「両親に感謝する」というのは無神経も甚だしかったな。
 駿也が神経を逆なでされたのも分からなくはなかったが、それを言っちゃ~お終いよ!的な暴言を晶に吐き捨ててしまうのだった。
 「お父さんじゃなくて、晶ちゃんが死ねば良かったんだ!!」
 この言葉は、駿也の実の母親たらんと精一杯頑張ってきた晶を地獄の底に突き落とすのだった。
 駿也の本音に二度と立ち上がることのない喪失感を覚えた晶は、鹿児島の地を去り東京へと舞い戻る。
 その後を追って、節夫ジイチャンが駆け付ける。
 身も心も憔悴しきった晶に節夫は次のように言う。
 「これからどうするかは、あんたの自由じゃ。
 まだ若いから、自分で考えて決めればよか。
 もし、戻って来んければ、ワシが駿也を育てる。
 心配せんでよか……」
 立ち去る節夫ジイチャンの後ろ姿には、家族を包み込む大きな寛容さが滲み出ていたな~。
 で、駿也から晶宛に詫びの電話が入り、取り返しのつかない暴言を吐いてしまった駿也だったが、ラストの駿也の作文の次の内容には、赦しを与えてあげてもイイだろう。
 「僕にはたくさんの家族がいます。
 僕を産んでくれたお母さんと育ててくれたお父さん。
 それに、一緒に暮らしているおじいちゃんと晶ちゃんです。
 晶ちゃんは、草津オレンジ鉄道で、見習い期間を終えて、晴れて運転手になりました。
 立派な運転手になって欲しいです。
 正直言うと、僕は今でもお父さんのことを思い出して、悲しくなる時があります。
 でも、悲しんでいる場合ではありません。
 だって、僕たち家族は、今、出発したばかりだからです。」
 「半成人式」の作文のテーマの無神経さには唖然とさせられたが、ラストの駿也の作文から新生家族の爽やかさが感じられたので良しとしよう。
 有村架純の運転士の制服姿はフィットしていないように感じたが、新米運転士に制服が馴染む筈もないので、これまた良しとしよう。
 國村隼のベテラン運転士兼おじいちゃん役はハマっていたな。
 言葉数こそ少ないものの、目配りと立ち居振る舞い、何気ない一言に人生の機微を知り尽くした寛大な優しさが滲み出ていたな。
 そんな彼に加点して、十分に見応えありの3.4点といったところかな。

 (メモ 総レビュー数:3597件、2020年度40作品目)

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