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英国総督 最後の家 (2017)

VICEROY'S HOUSE

監督
グリンダ・チャーダ
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3.80 / 評価:164件

分離独立の裏側を紐解く歴史ドラマ

  • 一人旅 さん
  • 2020年7月19日 15時42分
  • 閲覧数 165
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

グリンダ・チャーダ監督作。

独立前夜の英領インドを舞台に、最後のインド総督として着任した英国貴族を描いたドラマ。

新進気鋭のインド系英国人の女性監督:グリンダ・チャーダが、ラリー・コリンズ&ドミニク・ラピエールによる「Freedom at Midnight」及びナレンドラ・シン・サレラによる「The Shadow of the Great Game - The Untold Story of Partition」を基に、インド分離独立の裏側をインド総督一家の視点から描き切った歴史ドラマで、英国人俳優のヒュー・ボネヴィルと「X-ファイル」のスカリー役でお馴染みの米国人女優:ジリアン・アンダーソンが総督夫妻を力演しています。

1947年、英国による約300年間続いた植民地支配に終りの時が近づき、インドの独立を首尾よく実現するため最後のインド総督に任命された英国人のルイス・マウントバッテン卿とその妻子を描いた歴史ドラマで、インドで大多数を占めるヒンドゥー教徒と少数派のイスラム教徒による宗教対立の激化により大規模なデモや暴動、飢餓で多数の死者が発生し混乱を極めているインド社会を背景に、“統一インド”あるいは“分離独立”の二者択一の判断を迫られた総督一家の葛藤と決断、そして英国による植民地支配から漸く脱した独立国インドの新たな歴史の歩み出しを、総督官邸の使用人であるヒンドゥー教徒:ジートとムスリムの娘:アーリアの異教徒同士の許されない恋の行方を交え描いていきます。

統一インドを切望してきたマハトマ・ガンジーの意に反する結果となったものの、英領インドの最後の総督として、ヒンドゥー教徒及びムスリム双方の意見を尊重した上で、内戦勃発を防ぐための妥協点としてインド・パキスタン分離独立を選択するに至ったマウントバッテン卿とその妻:エドウィナの苦悩と葛藤に焦点を当てて描いた歴史ドラマとなっていて、分離独立の背後で中東の石油利権を視野に入れた英国政府の利己的な思惑に翻弄されていく良心的な総督一家の姿は『アラビアのロレンス』(62)の将校ロレンスを連想させます。

実際にインド・ラージャスターン州ジョードプルでロケした旧市街の風景美や、(現在は大統領公邸として使用されている元インド総督官邸は映画撮影が禁止されているのでジョードプルのホテルを借りて撮影した)総督官邸の壮麗な建築美も一級であります。

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