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クレイジー・リッチ! (2018)

CRAZY RICH ASIANS

監督
ジョン・M・チュウ
  • みたいムービー 198
  • みたログ 936

3.53 / 評価:694件

このカップルに興味が持てない。趣旨も崩壊

  • har***** さん
  • 2019年3月15日 4時03分
  • 閲覧数 2215
  • 役立ち度 19
    • 総合評価
    • ★★★★★

海外で育ったアジア人として、しっかり言いたい。全然だめ。

冒頭のホテルの大事なシーンで、結果お金と権力で解決するみたいな事されたら、この映画の趣旨が根本から破綻してしまう。感動する余地はない。

主人公は彼のお金には興味がない(知らなかった)設定だから、玉の輿の部分に焦点が合ってないだけで、根本は擦られまくったシンデレラ系の話だし、そもそもコイツに感情移入できるほど、コイツについてなにも教わってない状態でどんどん話が進んでいく。むしろ嫌味なはずのオカンが、昔は差別でかなり苦労したって印象の方が強い。

一番の欠陥として、カップルがお互いを好きな理由があまりにも希薄すぎて(もはやまったく描かれていないと思う)、じゃあもう別れたらええやんとすら思ってしまう。このカップルについてまだ何もしらないし、こいつらがどうなろうと、知ったことではない。別れたらどっちかを次の集まりに誘えなくなる程度の話。なぜ時間をかけて、カップルの出会いやら、かけがえの無い時間についての話を入れなかったのか。原作にはあるのか?あっても映画がダメな事とは関係ないぞ。

そして経済学は国際情勢に明るくないと絶対にできないし、彼がカフェで写真を取られるくらい有名な人物なら、(経済学者の)主人公が知らないのはあまりにもチープすぎる。そもそも、その設定は絶対必須だったのか?
その程度の関係からプロポーズまで数日でいくってのは、ディズニー映画の恋愛観そのもの。あれはアニメだし、ヒロインに感情移入できる様に序盤を大切にしているから成立してる。

金持ちのエピソードも陳腐すぎて、もはや貧乏人の発想でしかない。億単位をかけた結婚式兼大規模な社交界で、シンガポール1の金持ち家族が参加しているのに、各婦人の旦那はおろか、植民地時代に土地を買いあさったであろう白人や、シンガポールにかなりの投資をしている資産家たちがまったく出てこない。映画の趣旨と違うからなんだろうが、若者の下品でバカな金の使い方を見せるくらいなら、とんでもない要人たちが集まる社交界を見せてくれた方が説得力があった。そもそも主人公は若者というほど若くな、、

小島よしお似の彼氏は庶民派に描きたいはずなのに、序盤でファーストクラスに乗ってしまう。その後いくら屋台で飯を食べたりして庶民描写をしても、もはや何の意味もない。ファーストクラスのチケットが当たったとかウソつくとかじゃダメだったのか。結局すごい指輪を合わせて二個もくれるが、よく観ると彼自身は最後まで特になにもしてくれない。よしおは冒頭のホテルのシーンから最後まで、ずっと金持ちママの息子で終わる。特に身分の差を乗り越えたりしてない。主人公がババアを口で負かしただけだ。

あんだけうざかったオカンは軽いテーブルトークの後にあっさり根負け。主人公も結構ひどいことされて、ちゃんとした仲直りもせずに、OKだけされても普通は逆に断るだろ。根本解決してないし。本当に金にこだわってないなら、別れたらよい。彼じゃなきゃいけない理由はとくに描かれていないのだから。何もしてくれないし。
てか餃子作るときすら外さないオバハンがずっとつけてた指輪を渡されても気持ち悪いだろ。粉だらけだぞ。

クレイジーリッチというほどリッチではないところも気になった。いや一般的に考えたら死ぬほど金持ちだが、洋画でクレイジーなリッチといえば貴族、王族、老舗銀行家、資産家などがいるため、今のアジアバブル期の誇張された浪費家程度にしか見えない。金の使う描写も宝石を買うとか派手にパーティーするとか子供的で品がない。いや子供の結婚式だとしてもだ。説得力にかけるのだ。

超大味のとんこつ粉スープをバスタブ一杯のぬるま湯で薄めた、超B級うすあじ映画なのに、いろいろ受賞をしてるところも出資者のチャイナマネーがうごめいている香りがプンプンする。描写が希薄過ぎて、友達の友達の家族のつまらないエピソードをざっくり聞かされてるような気持ちになった。

全部アジア人でやった事がセンセーショナルと言われても、結局映画は内容が大事なので、どんなに頑張ったって言われてもダメ。いい映画は登場人物を作り上げる事に重点をおいて、冒頭から結末までそのキャラの人間性をしっかり描いていく。説明もしゃべりでやるのではなく、しっかり描写やリアクションで魅せる。主人公は実は金持ちパパがいたって続編の設定も打ち切り少女漫画丸出し。

人種差別で苦労したとか、なんらかの共通のテーマで登場人物たちをリンクすればうまくいったのでは?アホな監督はジャスティンビーバーとウィルスミスのガキと永遠にダンスして遊んでいればよい。

この映画が好きだった人は、題材を事前に聞いただけで、いい映画とすでに決め込んで観ているのではないか?いい店を予約した段階で、おいしいと決めちゃうように。

詳細評価

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