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愛しのアイリーン (2018)

監督
吉田恵輔
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  • みたログ 754

3.63 / 評価:601件

想像を超越する絶句圧巻驚愕のホームドラマ

  • sol***** さん
  • 2020年10月10日 16時08分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

田舎農家(ではないけれど)高齢長男の嫁取り問題をフィリピン嫁で解決! というような予定調和的ハッピーエンドのほのぼの系ホームドラマと思い込んでいたが、これほど軌道を外れるとは全くの予想外。

原作を知っていればまた違う感想になるかもしれないが、全てが予想外・斬新に感じられ個人的には評価レベルうなぎ上り。笑 いやほんと笑うしかない感じ。

これはまた演技者とロケ地、監督の演出全ての総合的勝利と思われる。

あれほどの凄惨・悲惨・淫蕩描写をてんこ盛りにしながら雰囲気的には普通のホームドラマを押し通したのが私には好ましく斬新と感じられた。
最初からでも途中からでも陰惨・沈痛な何かが起こりそうなムードを匂わせるという厭らしさがないことが、これほど映画の雰囲気を明るく変えるものなのかと目を瞠らされた。

例えば吉田修一原作の事件物は最初っから全てがグレートーンで進行し、そうなるであろう悲惨な結末へ導かれるという「ネガティブ予定調和」とでも言える雰囲気に満ち満ちているが、本作のポジティブトーンにあれほどのネガエピソードを包容して作品を成立させてしまった手腕は私には見事に思えましたね。

まぁ本作に総体的なポジティブさを見出し少なからず感動している私の感性が異常なのかもしれないね。笑

書き足りない点は追加で。


追記:本作の悲壮的なストーリーで笑えるというのはどうかしていると思い再視聴。
ところが、今回も爆笑してしまった。

バイオレンス場面や悲哀シーンは勿論笑えないが、お○んこしか頭にない安田顕の表情・所作・セリフには見るたびに笑いをこらえることが出来ず。その他シリアスシーンも同様。
そして母親役:木野花さんの鬼ババアっぷりも真に迫り過ぎていてこれまた吹きださずにはいられなくなる。
両者が話している方言はロケ地新潟の言葉ではなく木野さんの故郷である青森津軽弁そのまま。木野さんは地を出せばよかったわけだが、安田顕は木野さんからもしや特訓を受けたんじゃなかろうかと思われるなかなか見事な津軽男子風。
内気朴訥なくせにとてつもなく頑固という青森男の感じがよく出ていた。(原作設定がどこかは知らないが)

加えてフィリピン女子アイリーンのおバカ風陽気なキャラも自然にこちらの表情がほころんでくる感じ。

おまけに結婚後の安田顕の〝お見合い者”であるメガネ娘のエピソードも大爆笑もの。
冬の真昼間、あんな場所で○ナニーさせるなど並みのAVよりよほど優れたプロット。笑

というわけで個人的には極めて優れた娯楽作品であることが再認識できたが、ストーリーにしても映画全体としては決して悲壮ではなく、エンド場面ではアイリーンに「頑張れよ!」と言いたくなるような爽やかな気分で見終えられたことに変わりはない。

この監督作品は3作拝見したが何れも印象は良好、他の作品も大いに楽しみ。

PS:でも、本作では事件が何一つ解決しておらず、さらに事件に事件が重なって放置したまま終了されているのはいかがなものかとも思うが、それらの「抜け」も含めて総合的にポジ評価ということですね。
まともに考えたら全部アイリーンに罪が被さることになるだろうが、あのキャラゆえに案外そうならず(又は死亡届義務違反など微罪)、あの家に住み続けるかフィリピンに帰って別の明るい家庭を築くような余韻が残る。

詳細評価

物語
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