「棚ボタで大統領になった人」だったが……
- fg9***** さん
- 2019年9月24日 14時23分
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…あらすじは、横着をして、解説の次のとおりだけでイイだろう。
『経験豊富で洞察力の鋭いリンドン・B・ジョンソン(ウディ・ハレルソン)は、ジョン・F・ケネディ大統領(ジェフリー・ドノヴァン)のもとで副大統領として責務を果たしていた。
1963年11月22日、ケネディが暗殺されアメリカが混乱する中、ジョンソンは急きょ大統領に就任。
人種差別を禁じる公民権法を支持すると、上院議員や司法長官と対立する。』
対立する議員の筆頭はラッセルという同じ南部出身の大物で、これまでは持ちつ持たれつの関係で懇ろに接してきたジョンソンだったが、ケネディの理想とする公民権法の成立だけは絶対に譲れないのだった。
ラッセル議員に「全力でアンタと闘うことになるぞ!」と恫喝されるが、ジョンソンは怯むどころか、「これからは公民権の時代だ!アンタは差別主義者だ!!」と平然と言い放つ場面はイカシテいたな。
正直言って、歴史に疎いオラッチは、「LBJ」と言われても誰のことかも分からず、ジョンソン大統領のことだと言われても、「棚ボタで大統領になった人」「ベトナム戦争を拡大した人」ぐらいの知識しかなかったので、人間ジョンソンの為人が知れて非常に勉強になった。
ジョンソンが自分は人に愛されていない……と述懐するシーンは痛ましかったが、奥さんが心の広い人で救われたっけな。
「棚ボタで大統領になった人」だったが、ケネディ大統領の意志を継いで、やるべき政策はキチンと成し遂げた人だったんだな。
そんなジョンソンをウディ・ハレルソンが渋く控えめに好演しており、何を演じさせても上手いもんだと感心頻りだった。
ラストのスピーチも堂に入ったものだったな。
「ミスを恐れるな!何もしないよりはマシだ!」という台詞は、愛されることを分かった者が発しうる言葉だったな。
このスピーチには、これまで散々ッパラ悪たれ小僧のように描かれてきたロバート・ケネディも感じ入っていたっけな~。
邦題のサブタイトルも久々に的を射ており、十分に見応えアリの3.6点といったところかな。
(メモ 総レビュー数:3470件、2019年度300作品目)
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