ここから本文です

鈴木家の嘘 (2018)

監督
野尻克己
  • みたいムービー 147
  • みたログ 473

3.66 / 評価:367件

惹きつけてやまないイイ場面もあったものの

  • fg9******** さん
  • 2020年12月2日 14時14分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

…あらすじは、横着をして、解説の次のとおりだけでイイだろう。
 『鈴木家の長男の浩一(加瀬亮)が急逝し、母の悠子(原日出子)はショックで倒れてしまう。
 浩一の四十九日に父・幸男(岸部一徳)は、娘の富美(木竜麻生)、幸男の妹・君子(岸本加世子)、アルゼンチンで事業をしている悠子の弟・博(大森南朋)と悠子について話し合う。
 そこに彼女が意識を取り戻したとの知らせが届き、彼らは病室に駆け付けた。
 悠子から浩一の様子を聞かれ、富美がとっさに博の事業を手伝うためにアルゼンチンにいると嘘をつく。』
 「急逝し」とあるが、引篭もりだった浩一は首を吊って自殺してしまったのだ。
 その時、母親の悠子は浩一の大好きだったオムライスを作っていて、出来上がったので2階へと呼びに行ったら、首吊り自殺を図っていたの仰天狼狽する。
 慌てて階下へと戻って包丁を掴み、再び浩一の許へと駆け上がったところで卒倒してしまったので、動転のあまり後追い自殺を謀ったのかと思ったら違っていた。
 後で、事の顛末が明かされるが、悠子は浩一の首に掛かる縄を包丁で必死に切ろうと思ったが、慌てふためいていたのでなかなか切れず、誤って自分の手首を傷つけてしまって転倒し、以来ショックで昏睡状態に陥ってしまったのだった。
 こうした伏線回収的な手法はその後も数回お目にかかったが、なかなか効果的だとは思った。
 で、話を元に戻すと、上記のあらすじの流れになったが、悠子は逆行性健忘症?を患っていたので、浩一の自殺したことは押し隠して、叔父の博の仕事の手伝いでアルゼンチンへ行っていることにするのだった。
 悠子からすれば、最愛の息子が引篭もりから脱しただけでも御の字だったので、海外で仕事までしていると知って喜びは一入だ。
 でも、浩一の自殺したことを知っている父親の幸男と妹の富美は、浩一の自殺した理由に自分も何らかの関りがあったのではないかと思い悩むのだった。
 幸男と浩一の諍いのシーンは、出番こそ少なかったものの加瀬亮の演技は流石だった。
 富美は、近親者を亡くした者たちが語り合う会に参加してみるが、なかなか思いの丈を打ち明けられなかったものの、意を決して話し始めると、浩一への呪詛にも似た言葉が止めどもなく溢れ出してくるのだった。
 このシーンは思わず涙ぐんでしまった。
 この富美を演じているのは木竜麻生で、どこかで観たことがあると思ったら、『菊とギロチン(2018)』『東京喰種トーキョーグール【S】(2019)』でもイイ働きをしていたので、将来性ありかな。
 愛する者に突如として先立たれた遺族の切なさを綴るだけでは重苦しくなりすぎると思ったのか、ユーモラス担当として大森南朋が配され、それなりのアクセントにはなっていた。
 でも、その滑稽味の延長として、人が対面した時に右に左に譲り合うシーンは低俗なコントのようで白けたし、後半の霊媒師のくだりは、意図するところは汲めども、あまり感心したものではなかったな。
 父親のソープランド通いとイヴちゃんの件もちょっぴりクドイと思えてしまったな。
 惹きつけてやまないイイ場面も数々あったが、その場面を汚すとしか思えないシーンも散見したので、一見の価値ぐらいはありの3.2点といったところかな。
 ところで、自殺の場合は墓に入れないという話があったが、本当なの?初めて聞いた……。

 (メモ 総レビュー数:3877件、2020年度430作品目)

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ