モノラル映像の美しさ
- jts***** さん
- 2020年5月30日 19時55分
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武漢ウイルスのせいで自宅にいる事になり、劇場公開時に見逃していた本作を広瀬アリスさん目当てにDVDにて観賞しました。
ただ残念ながら広瀬アリスさんの出番は思ったより少なくて、印象的だったのは主演の村上虹郎さんとベッドシーンを演じた日南響子さんの肢体でした。エンドロールにファーストサマーウイカさんもクレジットされていたのですが、どこに出ていたか全く気付きませんでした。
原作は未読なので比較は出来ませんが、モノラル映像と村上虹郎さんのモノローグが重なって、主人公の虚無感と孤独感がよく表現されていたと思います。何となく物語が進むにつれて、広瀬アリスさんやリリー・フランキーさんの存在がトオルの妄想なのではないかと思えてくるほどの狂気をひたひたと感じます。
ラストシーンも圧巻。このシーンはカラーになっているのですが、その変化が夢から醒めたような感覚を観客に与えます。そして怒涛のラストを迎えて物語は終わります。バッドエンドなのでしょうけど不思議と気分は悪くなかった。これでトオルが人間に戻った気がして、寧ろ少しホッとした気がしました。
あまり派手な作品ではありませんが、印象に残る邦画であったと思います。ぜひ一度ご覧下さい。
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- 不気味
- 恐怖
- 絶望的
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