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ファースト・マン (2018)

FIRST MAN

監督
デイミアン・チャゼル
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3.77 / 評価:4259件

月への探索行は、娘の鎮魂の旅

  • fg9***** さん
  • 2020年12月18日 15時34分
  • 閲覧数 230
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

…あらすじは、横着をして、解説の次のとおりだけでイイだろう。
 『幼い娘を亡くした空軍のテストパイロット、ニール・アームストロング(ライアン・ゴズリング)は、NASAの宇宙飛行士に応募し、選抜される。
 彼は家族と一緒にヒューストンに移り住み、有人宇宙センターで訓練を受ける。
 指揮官のディーク・スレイトン(カイル・チャンドラー)は、当時の宇宙計画において圧倒的優位にあったソ連も成し得ていない月への着陸を目指すと宣言する。』
 1969年、人類初の月面着陸に成功したニール・アームストロングの苦難の歩みが描かれていくが、派手な演出は可能な限り抑制し、幼い娘を亡くしたニールの苦悩が常にバックボーンとして横たわっている作りだ。
 そこに、同僚の不慮の事故死等も重なって、寡黙なニールの口は更に重くなり、奥さんや子供たちにとって次第に近寄り難い存在になっていく。
 そんな虚無感を中和させるかのように過酷なトレーニングにのめり込み、遂に月面探査機の宇宙飛行士の座を射止めるのだった。
 こんな栄誉を勝ち取っても全身で喜びを表すのでもなく、家族には死地への旅路へ赴くかの如く言葉を紡ぎ出すのだった。
 以降、あらすじ的にはあまり書くことがなく、若干のアクシデントはあったものの、世界で初めて月面に一歩を記し、「人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である」という言葉を地球に送るのだった。
 月から見た地球の厳かさを期待したが、小さな三日月が垣間見えただけだった。
 月面を散策するニールは、クレーターの前で立ち止まり、今は亡き娘のブレスレットをその中に放り投げる。
 ニールにとって、月への探索行は、娘の鎮魂の旅でもあったのだ。
 帰還後のニールたちを迎える人々の歓待も熱狂にはほど遠く、すぐさまニールたちは1か月強もの間、隔離施設に幽閉されてしまうのだ。
 遮蔽ガラス越しに掌を重ね合うニールと奥さんの表情が切なかった。
 今後、彼らは月を仰ぐたびに、娘の在りし日を偲ぶのだろう。
 派手さを限りなく削ぎ落した作風なので、盛り上がりには欠けるものの、ライアン・ゴズリングの眼で語る演技は見飽きることはなく、十分に見応えありの3.4点といったところかな。

 (メモ 総レビュー数:3890件、2020年度443作品目)

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