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オキュペーション -侵略-

風よ吹け

4.0

ネタバレ別の角度からも見られる宇宙侵略モノ

駄作では決してない努力賞ですね。 オーストラリアの片田舎の町が突然宇宙人の侵略を受けて壊滅状態。人々は囚われの身になり、逃げるのに成功した人々だけが絶望的なサバイバルをおこなう、という話。 ゲリラ戦、リーダーシップ、異文化理解、家族、怒りと復讐、などの諸要素がそれぞれの人物のバックグラウンドと絡み合って、重厚な人間ドラマが展開します。 本気で設定を考えるとガソリンや電源など、基礎的な物資の問題に行き当たって、こんな戦術はとれないだろう、とリアリティーはそんなにないのですが、いろいろと時間を飛ばしたりぼかしたりすることで、何とか全体をまとめたと思います。 見ていて感じるのは、アメリカとかが中東やかつてはベトナムで行ってきたことを、現地の人々の目線から描いた、とも見られるところの面白さです。 宇宙人は、だいぶ昔のヒューマノイドタイプで、最後は理性的に地球語を話してくれたりするので、彼らがなんで侵略してきたのかの事情もわかり、最終的には文化的な和解に成功するわけなので、多少ご都合主義的でも評価できる話かなと思います。多民族かが急速に進んだオーストラリアだからこそ、発想できた作品なのかもしれないなと思いました。 ただ、個々のキャラクターが途中で下した決断や犯した罪については、あまりきちんと総括されずに死んでしまったり、忘れてしまったりして、ラストシーンも降伏しない残党エイリアンを掃討して回るシーンで終わるので、そういう戦意高揚的な描写はあんまり好きじゃなかったりしました。

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