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ヘレディタリー/継承 (2018)

HEREDITARY

監督
アリ・アスター
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3.19 / 評価:1402件

祖母「…計画通り」

  • ポンコツ さん
  • 2021年9月28日 20時41分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

「選択肢がない故に、より絶望的な仕組みの駒にされた」一家の末路を描いた物語。

展開は、さほど悪くはない。
開始から暫くは、古き名作『ポルターガイスト』の様に、登場早々から怪しい雰囲気を醸していた孫娘が標的だと思っていたのだが、いい意味で裏切られた。

三位一体の拒絶というキリスト教圏ならではの祖母らの超長期計画に母と孫息子は我知らず、孫娘は直々の英才教育によりタイトル通り「祖母譲り」で絡め取られていく。
その様を演者三人が見事に好演。特に母親役トニ・コレットの怪演は称賛に値する。
夕食時のブチギレ具合。家族での降霊会。屋根裏部屋での死に様。壊れっぷりの演技が半端ない。
文字が「継承」されていくエンドロールの演出も実に良し。

でも、難点も多々あって。

一見しただけだと非常に判りにくい前フリの数々は…劇場で観るには厳しいなぁ。
例えば『召喚』本の挿し絵。
三つの首が必要な理由をサラリと流し過ぎ。
確かに「瞬き禁止」ではある。但し、コチラは悪い意味で。
もしかしたら、それが故に『ミッドサマー』では前フリが露骨になったのかも。
仕事や個展そっちのけで娘の事故現場の再現のジオラマ作るのも謎だし。

終盤の儀式は短い場面なのに瑕疵多過ぎ。
『ミッドサマー』でも思ったのだが、この監督、儀式が好きで部分部分が無駄に凝った描写の割に、目的等々の肝心な部分がスゴく雑。

・儀式への参加者は祖母の葬儀への参列者と同じ面々でないと。もし同じなのだとしたら、非常に分かりにくい。そこはもっと明確にしなきゃ。
・生粋の信者であるチャーリーの死体も準備しとかなきゃ。てか、すべきでしょ。
・生首いつの間に回収したのよ。それなら事前に墓地から「娘の墓も荒らされた」とか連絡させとかなきゃ。
・何故に儀式の参加者が真っ裸なのよw
・参加者達が誰も例の首飾りをしていないのも大いに疑問。もしアレが召喚の為の生贄の象徴なのだとしたら、孫娘に下げさせないのは変。信者の証なのだとしたら、誰も下げていないのは変。訪問しないと判断つかない玄関マットが信者の証なのも変。主張する場が地味すぎる。
・儀式の進行役は確実にジョーンだと思うんだけど、そこは「声はすれども」でなく、ちゃんと姿を見せさせなきゃ。
・最後は引きの画ではなく、万歳の唱和に対して元・息子に何らかの形で応えさせるべきだったでしょうに。例えば文字通り目の色が変わるとか。
・そもそも、この超長期計画の目的が富と名声という俗っぽさ。

という訳で。
物語の評価としては星2つなのだが、演者の迫真の演技に1つ追加して星3つ。

でも、強くオススメは出来ない。
残念ながら配給会社が言うほど「完璧な悪夢」と思えないので。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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