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ヘレディタリー/継承
2018年11月30日公開

ヘレディタリー/継承

HEREDITARY

PG121272018年11月30日公開

ムービークリニック

3.0

ほし みっつ

ホラー映画注目の監督アリ・アスターの長編映画初作品の話題作である。 出世作となりつつありますね。次作の長編『ミッドサマー』も大変高評価のようです。 実はミッドサマーを先に鑑賞。では出世と言える今作をチョイス。 キャッチフレーズは、「直近50年のホラー映画の中の最高傑作」「21世紀最高のホラー映画」。 私的に50年と言われれば、ホラー系作品の最高峰は『オーメン』です。1976年のグレゴリー・ペック主演のです。ホラー物語のバイブル的なスピード感あり恐怖ありの秀作。悪魔の発生から出現、行動、勝利、人間の反撃、抵抗。これを超えるホラーはなかなかないと感じる。次点は『シックスセンス』。 この監督の真骨頂は、まだ2作品ではあるが「宗教的恐怖」とくにカルト的な演出。これが独特のおどろおどろしさがある。霊的描写は少しである。 カルトに魅入られた人物の執拗な勧誘、帰ろうとしてドアに向かっているのに腕を掴んでマシンガントークを放つ恐怖。無理矢理降霊術道具を持たせる強引さ。 そして主役の母親の、精神錯乱と現実逃避のミニチュア模型作りも恐怖。我に返っても夫も息子も相手にしてくれない狼少年的な恐怖もあり。 こういう精神に訴える恐怖を得意とする監督。 映画を見ながら、「あっ」とか声出しちゃった作品は今までふたつでした。滅多に鑑賞中に声なんて出しません。『キャリー』の手(これは超有名ですよね、同時に飛び上がってしまいました)、『ミリオンダラーベイビー』これは主人公の試合中にゴングがなった後にワザと後ろから後頭部パンチ浴びせる相手のシーンです。倒れてロープとイスにぶつかって首を大怪我するんです。 今作の前半の、車のシーン。 アレルギーで苦しむ妹、運転をミスる兄。電柱にぶつかる『ドンッ』の音。これは身震いします。すごいシーンでした。転がる〇〇。 ポスターにも顔が大きく映った女の子。ナッツアレルギーと霊感が強くて引っ込み思案の女の子。前半はこの子主体で進み、後半に霊体で登場もするのだが、それほど意味はなくちょっと残念なキャラと見えた。 終盤の悪魔系の怒涛の演出。 『継承』するのはなかなか世代を超えて年月のかかるゆっくりとした真綿で首絞められるような悲劇なのでありました。 と考えると恐ろしさも倍増です。

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